2008年度 人間·自然環境研究科 自然環境専攻 修士課程 選択科目 生命科学 — 1年(後期), 2年(後期)

生態環境論演習

准教授・中鉢 龍一郎

2単位

目的

野外では種間競争による種の絶滅が起こりにくい理由を理解するために,種間競争の実態や機構を学び,それが生態の変化や形質の進化にどのように関与しているか考える.

概要

種間競争の数学的理論や生態的地位の概念に基づき競争排除則について解説する.また,この法則の該当例が実験室では多いが野外では少ない理由を検討するために,競争に対する環境の作用,生態的隔離と形質置換による競争の緩和について解説する.更に競争に関する最近の文献の講読を行い,その結論を競争の概念体系の中に位置づける.

キーワード

個体群,種間競争,競争排除則,生態的隔離,進化

先行科目

生態環境論

関連科目

生態環境論

注意

授業を理解するためには予習が必要である.

目標

1.種間競争の理論と野外におけるその実態の乖離の理由を環境の多様性や生態的隔離と結び付けて理解する.

計画

1.競争の定義
2.競争に関する理論
3.実験室における個体群の競争
4.自然個体群の競争
5.競争能力の進化
6.形質置換
7.拡散競争と間接効果

評価

論文紹介,レポート,質疑応答に基づいて評価する.

再評価

再試験は行わない.

教科書

テキストと資料を配布する.

連絡先

中鉢(2119, 088-656-7254, chubachi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: オフィスアワーは特に設けないので何時来室しても良い.集団生物学研究室,chubachi@ias.tokushima-u.ac.jp