2008年度 薬学部 薬学科 学部課程 薬学科 — [必修] 4年(前期)

生理学

Physiology

准教授・水口 博之

1単位

形態

講義

目的

免疫系,呼吸器系,消化器系,泌尿器系,血液・造血器系,代謝・内分泌系および炎症に作用する薬物について,その薬理作用・副作用をそれぞれの臓器の生理機能と関連づけながら理解する.

概要

薬理学は生理学・生化学の基盤のうえに成り立っている学問です.そのため,薬物の作用を理解するには,それぞれの臓器の生理機能を生理学的・生化学的に理解する必要があります.本講義では,免疫系,呼吸器系,消化器系,泌尿器系,血液・造血器系,代謝・内分泌系および炎症に作用する薬物について,その薬理作用,副作用,および作用メカニズムがどのように生理機能と連関しているのかを生理学的・生化学的知見を交え講義していきます.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC13-(3) に相当

注意

薬の多くは有機化合物ですが,他にタンパクやペプチド,脂質,核酸などさまざまな分子種を含んでいます.現在その作用メカニズムが明らかにされている薬の大部分は,標的となる分子(そのほとんどはタンパクです)と結合して初めて薬理作用を示します.このことを皆さんにはイメージを伴って理解して欲しいと思います.また,大まかな機能に対する作用しか明らかになっていない薬もまだまだたくさんあることも覚えておいてほしいと思います.本講義では単に薬の名前や作用を覚えるだけでなく,その背景にある生理学的・生化学的基盤も知ることで,薬がどのようにして病気に対して効果を示すのか,また薬の中にはある病気に対して使用してはいけない(禁忌といいます)ものがありますが,なぜ使ってはいけないのかについて理解できるようになってもらいたいと思います.

目標

1.以下の代表的な薬物について,薬理作用,副作用,および作用メカニズムをそれぞれの臓器の生理作用を基に説明できる.
  1. ⑴ 免疫系に作用する薬物
  2. ⑵ 呼吸器系に作用する薬物
  3. ⑶ 消化器系に作用する薬物
  4. ⑷ 泌尿器系に作用する薬物
  5. ⑸ 血液・造血器系に作用する薬物
  6. ⑹ 代謝・内分泌系に作用する薬物
  7. ⑺ 炎症に作用する薬物

計画

1.プリントを配布し上記到達目標に従い講義を進めます.

評価

出席状況および試験で評価します.

再評価

実施します.

教科書

やさしい生理学,第5版(森本武利,彼末一之編)南江堂」(2,400円+税),及び「薬理学―医薬品の作用―(竹内幸一,福井裕行,栗原順一編)廣川書店」(7,600円+税)を用います.

連絡先

(研究室)分子薬物学教室(薬学部本館3階東)
(Eメールアドレス)guchi003@ph.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 随時

備考

平成21年度以降開講予定