基礎医療薬学4
Basic Clinical Pharmacy 4
目的
薬物の生体内運命を理解するために,吸収,分布,代謝,排泄の各過程に関する基本的事項を習得する.
概要
薬物の体内動態の基本である膜透過機構に始まり,吸収,分布,代謝,排泄のメカニズム及びそれらに影響する諸要因について解説する.
カリキュラム関連
薬学モデル・コアカリキュラムC13-(4) に相当
目標
1. | 吸収
- 薬物の主な吸収部位を列挙できる.
- 消化管の構造,機能と薬物吸収の関係を説明できる.
- 受動拡散(単純拡散),促進拡散の特徴を説明できる.
- 能動輸送の特徴を説明できる.
- 非経口投与後の薬物吸収について部位別に説明できる.
- 薬物の吸収に影響する因子を列挙し説明できる.
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2. | 分布
- 薬物が生体内に取り込まれた後,組織間で濃度差が生じる要因を説明できる.
- 薬物の脳への移行について,その機構と血液- 脳関門の意義を説明できる.
- 薬物の胎児への移行について,その機構と血液‐胎盤関門の意義を説明できる.
- 薬物の体液中での存在状態(血漿タンパク結合など)を組織への移行と関連づけて説明できる.
- 薬物分布の変動要因(血流量,タンパク結合性,分布容積など)について説明できる.
- 分布容積が著しく大きい代表的な薬物を列挙できる.
- 代表的な薬物のタンパク結合能を測定できる.
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3. | 代謝
- 薬物分子の体内での化学的変化とそれが起こる部位を列挙して説明できる.
- 薬物代謝が薬効に及ぼす影響について説明できる.
- 薬物代謝様式とそれに関わる代表的な酵素を列挙できる.
- シトクロム P-450 の構造,性質,反応様式について説明できる.
- 薬物の酸化反応について具体的な例を挙げて説明できる.
- 薬物の還元・加水分解,抱合について具体的な例を挙げて説明できる.
- 薬物代謝酵素の変動要因(誘導,阻害,加齢,SNPs など)について説明できる.
- 初回通過効果について説明できる.
- 肝および固有クリアランスについて説明できる.
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4. | 排泄
- 腎における排泄機構について説明できる.
- 腎クリアランスについて説明できる.
- 糸球体ろ過速度について説明できる.
- 胆汁中排泄について説明できる.
- 腸肝循環を説明し,代表的な腸肝循環の薬物を列挙できる.
- 唾液・乳汁中への排泄について説明できる.
- 尿中排泄率の高い代表的な薬物を列挙できる.
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5. | 相互作用
- 薬物動態に起因する相互作用の代表的な例を挙げ,回避のための方法を説明できる.
- 薬効に起因する相互作用の代表的な例を挙げ,回避のための方法を説明できる.
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計画
1. | 上記の到達目標にしたがい講義を進める.講義回数は到達目標の内容により異なる. |