2008年度 薬学部 薬学科 学部課程 薬学科 — [必修] 4年(前期)

2008年度 薬学部 創製薬科学科 学部課程 創製薬科学科 — [選択] 4年(前期)

薬物治療学4

Pharmacotherapy 4

教授・樋口 富彦, 准教授・新垣 尚捷

1単位

形態

講義

目的

生体内で異常に増殖あるいは複製することにより人体に疾患を生じる細菌,ウイルスなど,および悪性新生物に対する薬物の作用機序を理解し,薬物治療へ応用できるようになるために,抗菌薬,抗悪性腫瘍薬などに関する基本的知識を修得する.

概要

細菌,ウイルス,および悪性新生物に対する薬物の作用機序,抗菌薬,抗悪性腫瘍薬などに関する基本的知識

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC14(5) に相当

注意

ンターネット,専門の辞書(スタジオプラザ2階の学生図書をご利用ください),新聞の切り抜き(新聞名,日付を記入),図書館の参考書など利用されて,あなた独自のノートを作成してください.このノート作成の作業を通して,自ら学ぶことの喜びを感じられることでしょう.この作業の習慣は,今後の研究活動や新しいプロジェクトの立ち上げなど生涯にわたり威力を発揮します.

目標

1.抗菌薬
  1. 抗菌薬を作用点に基づいて分類できる.
  2. 代表的な抗菌薬の基本構造を示すことができる.
  3. 代表的なβ- ラクタム系抗菌薬を抗菌スペクトルに基づいて分類し,有効な感染症を列挙できる.
  4. テトラサイクリン系抗菌薬の抗菌スペクトルと,有効な感染症を列挙できる.
  5. マクロライド系抗菌薬の抗菌スペクトルと,有効な感染症を列挙できる.
  6. アミノ配糖体系抗菌薬を抗菌スペクトルに基づいて分類し,有効な感染症を列挙できる.
  7. ピリドンカルボン酸系抗菌薬の抗菌スペクトルと,有効な感染症を列挙できる.
  8. サルファ薬(ST 合剤を含む)の有効な感染症を列挙できる.
  9. 代表的な抗結核薬を列挙し,作用機序を説明できる.
  10. 細菌感染症に関係する代表的な生物学的製剤を挙げ,その作用機序を説明できる.
  11. 代表的な抗菌薬の使用上の注意について説明できる.
  12. 特徴的な組織移行性を示す抗菌薬を列挙できる.
2.抗原虫・寄生虫薬
  1. 代表的な抗原虫・寄生虫薬を列挙し,作用機序および臨床応用を説明できる.
3.抗真菌薬
  1. 代表的な抗真菌薬を列挙し,作用機序および臨床応用を説明できる.
4.抗ウイルス薬
  1. 代表的な抗ウイルス薬を列挙し,作用機序および臨床応用を説明できる.
  2. 抗ウイルス薬の併用療法において考慮すべき点を挙げ,説明できる.
5.抗菌薬の耐性と副作用
  1. 主要な化学療法薬の耐性獲得機構を説明できる.
  2. 主要な化学療法薬の主な副作用を列挙し,その症状を説明できる.
6.悪性腫瘍の病態と治療
  1. 悪性腫瘍の病態生理,症状,治療について概説できる.
  2. 悪性腫瘍の治療における薬物治療の位置づけについて概説できる.
  3. 化学療法薬が有効な悪性腫瘍を,治療例を挙げて説明できる.
7.抗悪性腫瘍薬
  1. 代表的な抗悪性腫瘍薬を列挙できる.
  2. 代表的なアルキル化薬を列挙し,作用機序を説明できる.
  3. 代表的な代謝拮抗薬を列挙し,作用機序を説明できる.
  4. 代表的な抗腫瘍抗生物質を列挙し,作用機序を説明できる.
  5. 抗腫瘍薬として用いられる代表的な植物アルカロイドを列挙し,作用機序を説明できる.
  6. 抗腫瘍薬として用いられる代表的なホルモン関連薬を列挙し,作用機序を説明できる.
  7. 代表的な白金錯体を挙げ,作用機序を説明できる.
  8. 代表的な抗悪性腫瘍薬の基本構造を示すことができる.
8.抗悪性腫瘍薬の耐性と副作用
  1. 主要な抗悪性腫瘍薬に対する耐性獲得機構を説明できる.
  2. 主要な抗悪性腫瘍薬の主な副作用を列挙し,その症状を説明できる.
  3. 副作用軽減のための対処法を説明できる.

計画

1.上記到達目標に従い講義を進める.講義回数は到達目標の内容により異なる.

評価

普段の自学自習による独自のノート作成,活発な発表態度や質問等学習・研究意欲を重視.ノートの左ページをあけておき,右ページに講義内容を記入.左ページには,自由時間に,不明な点や興味を持った事柄について,インターネット,参考書,や辞書などで調べて記入したり,医療やバイオテクノロジーに関する新聞記事などの切抜きを貼ったり,それらに関する感想などを記入し独自のノートを作成する.本試験終了後ノートを提出.ノートの評価は,1)よく調べられているか(30点),2)配布資料の図表や新聞の切抜きなどよく整理されているか(10点),3)字は丁寧に書かれ,心がこもっているか(10点)についての3項目について評価し,各自の学習評価レポートとともにノートを返却. 本試験,50点.ノート点,50点.

再評価

実施する.

教科書

ラック微生物学 林 英生ら監訳 丸善株式会社

連絡先

(研究室)樋口富彦 薬学部・微生物薬品化学教室(本館4階東)新垣尚捷 同上
(Eメールアドレス)thiguti@ph.tokushima-u.ac.jp,arakaki@ph.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 講義開催曜日の12:00∼13:00

備考

平成21年度以降開講予定