2008年度 薬学部 薬学科 学部課程 薬学科 — [選択] 4年(後期)

医薬品経済学

Pharmacoeconomics

准教授・川添 和義

1単位

形態

講義

目的

公平で質の高い医療を受ける患者の権利を保障する仕組みを理解するため,医薬品に関する経済的側面に関する基礎的知識を習得する.

概要

望まれる医薬品開発に必要な市場調査など,統計に関する基礎的知識を学習する.また,社会薬学1で学習する医療保険制度や社会保険制度,EBM(Evidence-Based Medicine) について更に詳しく,具体的な事例を見ながら理解を深める.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC18-(2) に相当

注意

医薬品の流通,開発に関する経済学です.あまり馴染みがないと思われますが,その仕組みを知ることはこれからの医薬品開発に欠かすことのできないものです.また,医療人として社会に出たときにも大いに役立つことでしょう.

目標

1.医薬品開発の対象となる疾病
  1. 疾病統計により示される疾病の特徴について説明できる.
2.医薬品市場
  1. 医療用医薬品で日本市場での売上額上位の医薬品を挙げ,その理由を説明できる.
  2. 新規医薬品の価格を決定する要因および薬価基準について説明できる.
  3. ジェネリック医薬品について説明できる.
3.開発すべき医薬品
  1. 既存治療薬の有無及びその満足度と疾病統計を基に,医薬品の開発が望まれる疾病を挙げることができる.
  2. 稀少疾患に対する医薬品開発の現状と問題点について説明できる.
4.社会保障制度
  1. 日本における社会保険制度の仕組みを説明できる.
  2. 介護保険制度,高齢者医療保険制度の仕組みを説明できる.
5.医療保険
  1. 医療保険の仕組みを説明できる.
  2. 国民の福祉健康における医療保険の貢献と問題点について概説できる.
6.EBM (Evidence-Based Medicine)
  1. EBM の基本概念と有用性について説明できる.
  2. 臨床研究法の長所と短所を概説できる.

計画

1.上記到達目標に従い講義を進める.講義回数は到達目標の内容により異なる.

評価

試験で評価する.

再評価

実施する.

教科書

参考書:やさしく学ぶ薬剤経済学(坂巻弘之著 株式会社じほう)

連絡先

(研究室)病院薬剤部助教授室
(Eメールアドレス)kawazoe@clin.med.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 9時∼17時

備考

平成21年度以降開講予定