2008年度 薬学部 創製薬科学科 学部課程 創製薬科学科 — [必修] 3年(後期)

創製薬学1

Developmental Pharmacy 1

教授・佐野 茂樹, 准教授・吉田 昌裕

1単位

形態

講義

目的

医薬品の研究開発における重要なプロセスであるリード化合物の創出と化学構造変換による最適化について紹介し,医薬品創製に必要な創薬化学並びに有機化学に関する応用知識を習得する.

概要

主な医薬品の開発経緯に関し具体例を挙げて紹介し,製薬企業においてどのようにして創薬研究が行われているかを解説する.特にコンビナトリアルケミストリーやドラッグデザイン等を活用したリード化合物探索,化学構造変換によるリード化合物の最適化に重点を置き詳細に説明する.更に市販されている医薬品の合成法を概説し,有機化学の視点からみた創薬について理解を深める.

注意

医薬品がどのような過程を経て創り出されたのかを実例を挙げて紹介し,生理活性化合物の化学変換,合成の手法について学びます.薬物標的の決定,それに合ったリード化合物の選定,最適化において有機化学の知識・技術は必要不可欠です.本講義を通して有機化学の知識・技術がいかに創薬に活用されているのかについて理解,実感し,医薬品の研究開発に対する意欲を深めてください.

目標

1.医薬品創製の歴史
  1. 古典的な医薬品開発から理論的な創薬への歴史について説明できる
2.スクリーニング
  1. スクリーニングの対象となる化合物の起源について説明できる
  2. 代表的なスクリーニング法を列挙し,概説できる
3.リード化合物の最適化
  1. 定量的構造活性相関のパラメーターを列挙し,その薬理活性に及ぼす効果
  2. 生物学的等価性(バイオアイソスター)の意義について概説できる
  3. 薬物動態を考慮したドラッグデザインについて概説できる
4.複雑な化合物の合成
  1. 課題として与えられた化合物の合成法を立案できる
  2. 課題として与えられた医薬品を合成できる

計画

1.上記「授業の目的」,「授業の概要」及び「到達目標」に基づき講義を進める.

評価

学期末試験,授業への取組み状況などをもとに総合的に評価する.

再評価

実施する.

教科書

特に指定しない.プリントを配布し説明する.

連絡先

佐野(薬学部本館6階東, 088-633-7273, ssano@ph.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 随時
吉田(088-633-7294, yoshida@ph.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 随時

備考

平成20年度より開講