2008年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 3年(前期)

生理学 実習

Physiology

教授・細井 和雄, 助教・赤松 徹也, 助教・姚 陳娟, 助教・長谷川 敬展

1単位

形態

実習

授業目的

教科書に書かれた人体機能や数値を,実際に自分の目で確かめ,測定し,その手技を習得する.さらに計測結果を処理・数値化し,報告書にまとめあげる演習を行う.

授業概要

測定原理を理解し,器具・装置操作の実際を学んだ後に,自分自身または相互に被検者となって,検査・測定を行う.

授業テーマ

人体諸機能のいくつかを実際に測定し,数値化の過程を体験する.

授業方法

実習.

授業場所

第1実習室

注意事項

要求水準を満たさない実習報告書は,再提出を求める.一旦検収された後,報告書に不正行為が発見された場合は,合格を取り消す場合がある.

到達目標

1.各種生理機能の測定器具・機器を使って正しい測定ができる.
2.測定法の原理を説明できる.
3.計測値のデータ処理ができる.
4.実習報告書を作成できる.
5.咀嚼筋の位置・形状について説明できる.
6.筋電図用電極の準備・装着ができる.
7.筋電図を記録し,解析することができる.
8.血圧を測定できる.
9.血管音・心音・脈波について説明できる.
10.簡単な統計処理を行うことができる.
11.心電図を記録し,解析することができる.
12.味覚・歯の感覚などの各種口腔感覚について説明できる.
13.咀嚼値と咀嚼能率について説明できる.
14.咀嚼能率を測定し,解析することができる.
15.血球の種類・性状について説明できる.
16.赤血球の形・大きさ・血色素含量・浸透圧と溶血について説明できる.

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.講義実習講義
項目説明
各項目(特に,まだ講義が終了していない項目)に関する復習と要約
各項目の内容と到達目標等の解説
全員2,3,4
2.デモ実習実機デモ
各項目について,機器・器具類の使用法説明や使用上の注意を受けたのち,実際に操作してみる
1-15
3.筋電図咀嚼筋筋電図
被検者の所定箇所に電極等を装着し,食物咀嚼時における開口筋・閉口筋の筋電図を記録する
各自交代して被検者となる
1,2,3,4,5,6,7
4.循環機能心電図と血圧
2人一組となって相互に血圧を測定する,被検者数名を選び,心電図を記録する
1,2,3,4,8,9,10
5.感覚口腔感覚の検査
口腔内における諸感覚の閾値や精度を相互に検査する
1,2,3,4,12
6.咀嚼能咀嚼値の測定と咀嚼能率の算出
所定の方法により各自自身の咀嚼値を求め,石原式と Mannley 式で咀嚼効率を算出・比較する
1,2,3,4,13
7.血球赤血球の性状
血球算定版を用いて赤血球数を算定するほか,ヘモグロビンの定量も行う.浸透圧と溶血の関係を調べ,浸透圧抵抗性について学ぶ
1,2,3,4,14,15
8.総括講評・総括説明
今回の実習で,達成できた目標と,不十分に終わった目標とをそれぞれ説明するとともに,実習中の反省や今後注意すべきこと等を指摘する
2-15

成績評価の方法

評価は実習態度および各自が提出した実習報告書により行う.全項目を誠実に履修し,報告書の書式と内容が所定の水準を満たすものを合格とする.必要な場合は,口頭試問を行うことがある.

再試験

行わない.

教科書,プリント,参考書

実習書:当講座作製の実習指針書を配付する.

参考書:新・生理学実習書,日本生理学会 編,1991年(南江堂)

連絡先

細井(088-633-7323, hosoi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (木 16:40-17:40/6F 口腔生理学・教授室)
赤松(生理 第2研究室, 088-633-7324, akamatsu@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (金17:00-18:00)
姚(088-633-7324, yao@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (木16:30-17:30/6F口腔生理学・第2研究室)
長谷川(口腔分子生理学 第2研究室, 088-633-7324, thase@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (水16:40-17:40)

備考

水銀やシアン化合物等,毒劇物・危険物を扱う項目もある.不注意によって怪我・感電・感染・汚染等の事故を起こさないよう,各自気を配り相互に注意しあうこと.
使用した机や器具類の清掃・洗浄は,各実習項目終了後,毎回行うこと.