2008年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 4年(前期)

歯科保存学(1)B 講義

Conservative Dentistry

教授・松尾 敬志, 准教授・中江 英明, 講師・中西 正

1単位

形態

講義

授業目的

1)歯に生じる各種の疾患の特徴と病態を把握し,その病因を理解する.2)それらの疾患を認識するための診査法を知り,正しい診断が行える能力を養う.3)各種の治療・予防法について,その方法の背景や意義,術式,術後経過についての知識を修得し,治療法の臨床的選択を理解する.4)歯科に特徴的な治療法,すなわち欠損歯質の回復のための修復技法と修復材料についての基本知識を修得する.

授業概要

歯科保存学(1)Bでは,保存修復学と歯内療法学の講義形式の授業形態を基本とするが,課題や症例を通じての問題解決型学習も行う.

授業テーマ

歯の硬組織,歯髄ならびに根尖歯周組織に生じる疾患に対する診断,予防と治療法

授業方法

講義型式 ビデオ,スライドを適宜用いる.

授業場所

第4講義室

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.象牙質知覚過敏症の病因,病態,診断及び治療法を説明できる.<F-3-3)-(4)-①>
2.歯髄の構造と機能を説明できる.<F-3-1)-④>
3.歯髄・根尖歯周組織疾患の病因と病態を説明できる.<F-3-2)-③>
4.歯髄・根尖歯周組織疾患の症状,診断及び治療法を説明できる.<F-3-3)-(2)-①>
5.根管充填の目的,時期及び方法を説明できる.<F-3-3)-(2)-②>
6.歯髄・根尖歯周組織疾患の救急処置の種類と方法を説明できる.<F-3-3)-(2)-③>
7.歯髄・根尖歯周組織疾患の治療時における偶発症について,種類,処置及び予防を説明できる.<F-3-3)-(2)-④>
8.歯髄・根尖歯周組織疾患の治療後の治癒機転と予後を説明できる.<F-3-3)-(2)-⑤>
9.歯の変色の原因,種類及び処置を説明できる.<F-3-3)-(2)-⑥>
10.乳歯と根未完成歯の歯髄炎の処置法の種類と適応症,予後及び手順と留意点を説明できる.<F-4-2)-⑤>

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.各論象牙質知覚過敏症
象牙質知覚過敏症の成因とその治療法
松尾1
2.総論歯内疾患
歯髄疾患と根尖性歯周組織疾患の分類と特徴
2
3. 〃 〃
歯髄疾患と根尖性歯周組織疾患の診断と治療の基本
3,4
4.各論歯髄疾患
歯髄の保存療法
中西3,4,10
5. 〃 〃
歯髄切断法
松尾
6. 〃 〃
抜髄法
3,4
7. 〃 〃
根管治療
3,4,10
8. 〃 〃
根管充填
5,10
9. 〃根未完成歯の治療法
アペキシフィケーションとアペキソゲネシス
中江10
10. 〃外傷歯の治療
亀裂歯,歯冠破折,歯根破折,脱臼と嵌入
3,4,6
11. 〃歯の漂白
歯の変色と原因と治療法
9
12. 〃歯内歯周病変
歯内歯周病変の診断と治療法
3,4
13. 〃保存治療における偶発症
保存修復および歯内療法時の偶発症の予防と治療
7
14. 〃外科的歯内療法
意義と目的,および種類と術式
3,4,8

成績評価の方法

講義終了後に試験を行い,講義に対する理解の程度と保存修復学および歯内療法学に関する知識を評価する.そして歯科保存学第一実習における評価と総合して,臨床実習への可否判定を行う.
100点満点で60点以上を合格とする.

再試験

行う.

教科書,プリント,参考書

参考書:歯学生のための歯内療法学,第1版,医歯薬出版,2000

参考書:エンドドンティクス21,第1版,医歯薬出版,2000

参考書:Principles and Practice of Endodontics, Second edition, W. B. Saunders Co., 1996

参考書:改訂版保存修復学21, 改訂版,永末書店,2002

参考書:The Art and Science of Operative Dentistry, Third edition, Mosby, 1995

参考書:新保存修復学,第1版,クインテッセンス出版,1994

連絡先

松尾(0886337339, matsuo@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月∼金17:00∼18:00/2F1保存・教授室)
中江(088-633-7340, nakae@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月∼木17:00∼18:00/2F1保存・第3研究室)
中西(633-7340, tadashi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月∼金17:00∼18:00/2F1保存・第3研究室)