2008年度 歯学部 口腔保健学科 学部課程 — [必修] 2年(後期)

歯科衛生統計

Statistics for Oral Health

教授・日野出 大輔, 准教授・吉岡 昌美

1単位

形態

講義

一般目標

疫学とEBMの概念を理解し,臨床や地域保健の場で得られた情報を客観的に分析して評価する能力を修得する.

授業概要

歯科衛生統計を日常臨床や公衆衛生の場で役立てられるよう,その基本的解説から手順,情報の収集,結果の分析法の実際,歯科疾患の疫学的特徴や評価法について講義を行う.また疫学データにおいて利用頻度の高いノンパラメトリック検定法に関する解説を加え,さらに歯科に関連のある国家統計調査についても教授する.

授業方法

講義形式(視聴覚教材,プリントなどを適宜用いる.)
統計解析演習では,各自PCを持参すること.

授業場所

火曜 1時限目 第3講義室

行動目標 (到達目標)

1.疫学とEBMの概念を説明できる.
2.疫学研究を分類できる.
3.スクリーニング検査を説明できる.
4.適切な検定法を用いて統計学的分析ができる.
5.主な健康指標を説明できる.
6.主な保健医療統計を説明できる.
7.歯科の疫学的指標を説明できる.
8.優れた研究デザインを用いた論文を理解できる.

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.序論
疫学とEBMの概念
母集団と標本,代表値
日野出1
2.疫学疫学研究
疫学で用いられる指標(率と比,相対危険度と寄与危険度,オッズ比)
1,2,3,4
3. 〃 〃
記述疫学,分析疫学,介入疫学
4. 〃 〃
スクリーニング検査,パラメトリック検定とノンパラメトリック検定
5. 〃 〃
コホート研究,ランダム化比較試験法(RCT)
6. 〃 〃
統計解析演習
7. 〃健康指標と保健医療統計
罹患率,有病率,年齢調整死亡率,死因別死亡率,平均寿命と平均余命,人口動態・静態統計,粗出生率と合計特殊出生率,
5,6
8. 〃 〃
患者調査,国民健康栄養調査,歯科疾患実態調査,保健福祉動向調査
9.歯科衛生統計歯科の疫学的指標
う蝕の指標
吉岡7
10. 〃 〃
歯周疾患の指標
11. 〃 〃
口腔清掃状態を表す指標
12. 〃 〃
歯のフッ素症,歯の酸蝕症などの指標
13. 〃資料読解演習
優れた研究デザインを用いた論文の読解
日野出8
14. 〃 〃
優れた研究デザインを用いた歯科関連論文の読解
15.まとめ
疫学研究と倫理
1-8

成績評価の方法

筆記試験の評価点により総合的に判定する.
評価は100点満点で60点以上を合格とする.

再試験

必要に応じて行う.

教科書,参考書

教科書は使用しないが,下記に示す参考書など,できるだけ多くの関連書ならびに雑誌を参考にするとよい.

参考資料

初めて学ぶやさしい疫学 第3版,南江堂,2005

保健生態学,医歯薬出版,2007

歯科衛生の動向,医歯薬出版,2007

連絡先

日野出 大輔 (hinode@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第4研究室/633-7543)
オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
吉岡昌美 (masami@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第4研究室/633-7543)
オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00