2008年度 歯学部 口腔保健学科 学部課程 — [必修] 2年(後期), 3年(前期)

保存修復系歯科学

Conservative Dentistry

教授・尾崎 和美, 教授・松尾 敬志, 教授・伊賀 弘起, 講師・大石 慶二

2単位

形態

講義

一般目標

保存系治療の種類と内容を理解し,チーム医療を実践するために必要な知識を修得する.

授業概要

口腔保健医療者として必要な保存修復処置についての知識を教授する.う蝕や硬組織疾患の原因と多種多様な 修復技法や修復材料の基礎的・臨床的知識の理解を深める.また歯内治療や歯周治療についてもそれぞれの疾患についてその原因や病態,治療法,使用される機材や薬物について理解させ,歯科医療スタッフとしての役割を十分理解したうえで,円滑なチーム歯科医療が実践できるよう教授する.

授業方法

講義(プリント,プロジェクタ等を適宜用いる.)
総括ではグループ討論を含む学生発表形式を適宜取り入れる.

授業場所

(2年次後期)月曜1時限目 第3講義室

行動目標 (到達目標)

1.歯に生じる各種疾患(う蝕,外傷,変色等)の特徴と病態ならびに窩洞の分類を説明できる.
2.保存修復治療の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
3.象牙質知覚過敏症の病因,病態ならびに知覚過敏処置の目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
4.歯周病の病因,病態および症状を説明できる.
5.歯周基本治療の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
6.歯周外科治療の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
7.歯周治療におけるメインテナンスの内容,日的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
8.歯髄・根尖歯周組織疾患の病因,病態および症状を説明できる.
9.歯髄保存療法の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
10.歯髄除去療法の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
11.感染根管治療の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
12.根管充填法の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
13.歯内外科治療の種類,目的,器具,器材,前準備,術後管理を説明できる.
14.乳歯と根未完成歯の歯髄炎の処置法の種類,目的,器材,前準備,術後管理を説明できる.
15.保存治療における偶発症について,種類,処置および予防を説明できる.
16.歯痛の機序を説明できる.

授業計画

内容担当到達目標
1.
歯に生じる各種疾患の特徴と病態
尾崎1
2.
保存修復治療概説,診査と診断の基本的概念,窩洞の分類
松尾1,2
3.
象牙質接着
尾崎2
4.
防湿法,歯間分離法,隔壁法,除痛法
2,15
5.
成形修復の流れ,材料・器具の取り扱い, 準備,術後管理
2,3,15
6.
メタルインレー修復の流れ,材料・器具の 取り扱い,準備,術後管理
2,15
7.
象牙質知覚過敏症の成因とその治療法,
3,16
8.
歯周病の臨床像,疫学,歯周病の分類と病型
4
9.
歯周病の病因,歯周病と全身疾患との 相互関係
大石
10.
歯周組織診査の目的,器具,器材および評価法
尾崎4,5,7
11.
歯周治療の組み立て方
4,5
12.
歯周基本治療の目的,器具,器材,準備
13.
歯周外科治療(再生療法を含む)の目的, 器具,器材,準備,術後管理
4,6
14.
歯周治療におけるメインテナンスの意義, 内容,器具,器材,準備,術後管理
7
15.
歯周治療後の治癒像および合併症
大石3,7
16.
ケーススタディ(歯科診療の流れと器材の 準備)
尾崎1-7,15,16
17.
18.
歯髄・根尖歯周組織疾患の病因と病態
8
19.
歯内治療概説,歯髄保存療法の目的,器具,器材,準備,術後管理,前処置
松尾8,9
20.
歯髄除去療法の目的,器具,器材,準備, 術後管理
尾崎10
21.
感染根管治療の目的,器具,器材,準備, 術後管理,歯周歯内病変
11
22.
根管充填の目的,器具,器材,準備, 術後管理,偶発症
12
23.
歯内外科治療,移植,(意図的)再植の目的,器具,器材,準備,術後管理
伊賀13
24.
アペキシフィケーションとアペキソゲネシス
尾崎14
25.
外傷の種類,処置内容,器具,器材,準備,術後管理
伊賀1,2
26.
歯の変色と原因,処置内容,器具,器材, 準備,術後管理
尾崎1,2,9-12
27.
その他の保存修復治療の種類,内容,器具,器材,準備,術後管理
1,2,10-12
28.
保存治療における偶発症の種類,処置および予防
15
29.
ケーススタディ(歯科診療の流れと器材の 準備)
1-16
30.

成績評価の方法

全講義終了後,筆記試験を行い総合的な理解度を評価する.
100点満点で60点以上を合格とする.

再試験

必要に応じて行う.

教科書,参考書

特に教科書は指定しないが,下記に示す参考書のほか,自分の使いやすいものを参考にすることを勧める.

参考資料

保存修復学21,改訂版,永末書店,2002

新保存修復学,第1版,クインテッセンス出版,1994

新・う蝕の科学,初版,医歯薬出版,2006

エンドドンティクス21,初版,永末書店,2000

ワイン・エンドドンティックセラピー,初版,医歯薬出版,1980

臨床歯周病学,初版,医歯薬出版,2007

新歯科衛生士教本 保存修復学・歯内療法学 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,1995

最新歯科衛生士教本 歯周疾患 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,2006

新歯科衛生士教本 歯科診療補助 歯科器械の知識と取り扱い 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,1996

器材準備マニュアル,第3版,全国歯科衛生士教育協議会編,(財)口腔保健協会,2006

連絡先

尾崎 和美 (ozaki@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第3研究室/633-7898)
オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
松尾 敬志 (matsuo@dent.tokushima-u.ac.jp/2F 1保存・教授室/633-7339)
オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
伊賀 弘起 (iga@dent.tokushima-u.ac.jp/6F口腔保健学科・第1研究室/633-9171)
オフィスアワー: 月∼金17:00∼18:00
大石 慶二 (ohishik@dent.tokushima-u.ac.jp/3F 2保存・第2研究室/633-7344)
オフィスアワー: 月∼金18:00∼19:00

備考

1.1∼15回: 2年後期
2.16∼30回: 平成21年度開講予定