外科系歯科学
Oral & Maxillofacial Surgery
形態
講義
一般目標
歯科領域の2大疾患である齲蝕症と歯周症以外の口腔領域に見られる疾患の診断と治療,並びに前記した疾患により保存不能となった歯の抜歯等について理解し,歯科衛生士の役割を把握する.
授業概要
口腔領域に見られる多様な疾患の診断と治療の概要について学ぶ.
授業方法
講義(視聴覚教材,プリントを適宜使用する.)
授業場所
(2年次)後期 月曜日 4時限目 第3講義室
注意事項
試験は学生便覧の歯学部規則を満たしている者に対して行う.
行動目標 (到達目標)
1. | 歯科医療における口腔外科の位置づけ,扱う疾患,並びに歯科衛生士の役割を説明できる. |
2. | 口腔領域に見られる先天的・後天的異常の病態,治療法を説明できる. |
3. | 口腔領域に生じる外傷や創傷の病態と治療法の概要を説明できる. |
4. | 口腔粘膜に見られる水疱,びらん,潰瘍,白板等の病態と治療法の概要を説明できる. |
5. | 歯周病に続発する膿瘍や顎骨骨髄炎の病態と治療法の概要を説明できる. |
6. | 顎関節脱臼や関節骨折,顎強直症の病態と治療法の概要を説明できる. |
7. | 口腔領域に生じる嚢胞の分類,病態と治療法の概要を説明できる. |
8. | 口腔領域に生じる良性,悪性の腫瘍の病態と治療法の概要を説明できる. |
9. | 唾液腺に生じる炎症,腫瘍,自己免疫疾患,機能障害の病態と治療法の概要を説明できる. |
10. | 口腔・顎・顔面領域に生じる神経疾患の病態と治療法の概要を説明できる. |
11. | 貧血,白血病,血友病等の病態としか治療上での問題点,対処法を説明できる. |
12. | 高血圧症,糖尿病,心疾患等の内科系疾患を有する患者に対する歯科治療上の問題点の概要を説明できる. |
13. | 滅菌法,消毒法,院内感染防止等の概要を説明できる. |
14. | 抜歯の適応と禁忌,器材の準備,抜歯法とその介助の概要を説明できる. |
15. | 口腔外科小手術の適応と禁忌,器材の準備,抜歯法とその介助の概要を説明できる |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 口腔外科の概要 | 口腔外科とは | 口腔外科領域の主な疾患 | 吉田 | 1 |
2. | 口腔外科領域の疾患 | 先天・後天性異常,変形 | 歯の異常,小帯野異常,舌の異常等 | 〃 | 2 |
3. | 〃 | 〃 | 唇・顎・口蓋裂,変形症 | 〃 | 〃 |
4. | 〃 | 外傷 | 歯の外傷・脱臼,歯槽骨骨折 | 伊賀 | 3 |
5. | 〃 | 〃 | 顎骨骨折,軟組織の損傷 | 〃 | 〃 |
6. | 〃 | 口腔粘膜疾患 | ウイルス性口内炎,口腔真菌症等 | 〃 | 4 |
7. | 〃 | 〃 | 前癌病変等 | 〃 | 〃 |
8. | 〃 | 歯周組織・顎骨の炎症 | 歯周膿瘍,歯槽膿瘍,智歯周囲炎 | 〃 | 5 |
9. | 〃 | 〃 | 顎骨骨髄炎,蜂窩識炎等 | 〃 | 〃 |
10. | 〃 | 顎関節疾患 | 顎関節の外傷,脱臼,腫瘍等 | 吉田 | 6 |
11. | 〃 | 〃 | 顎関節症 | 〃 | 〃 |
12. | 〃 | 口腔領域の嚢胞 | 骨内の嚢胞 | 〃 | 7 |
13. | 〃 | 〃 | 軟組織の嚢胞 | 〃 | 〃 |
14. | 〃 | 口腔領域の腫瘍 | 歯原性腫瘍,非歯原性良性腫瘍等 | 伊賀 | 8 |
15. | 〃 | 〃 | 癌,肉腫等の悪性腫瘍 | 〃 | 〃 |
16. | 〃 | 唾液腺疾患 | 唾液腺の炎症,腫瘍,嚢胞等 | 吉田 | 9 |
17. | 〃 | 〃 | シェーグレン症候群 | 〃 | 〃 |
18. | 〃 | 口腔領域の神経疾患 | 三叉神経痛,三叉神経麻痺 | 伊賀 | 10 |
19. | 〃 | 〃 | 顔面神経麻痺等 | 〃 | 〃 |
20. | 〃 | 血液疾患 | 貧血,白血病等 | 吉田 | 11 |
21. | 〃 | 〃 | 血友病等の出血性素因,止血法 | 〃 | 〃 |
22. | 口腔外科診療 | 口腔外科診療の実際 | 内科系疾患への対応 | 〃 | 12 |
23. | 〃 | 〃 | 問診,診察の介助 | 〃 | 〃 |
24. | 〃 | 〃 | 臨床検査等 | 〃 | 〃 |
25. | 滅菌と消毒 | 滅菌・消毒の意義 | 滅菌法,消毒法, | 伊賀 | 13 |
26. | 〃 | 〃 | 無菌的取り扱い | 〃 | 〃 |
27. | 〃 | 〃 | 院内感染防止等 | 〃 | 〃 |
28-29. | 抜歯の実際 | 抜歯 | 適応・禁忌,器材準備,方法と介助 | 吉田 | 14 |
30. | 口腔外科小手術の実際 | 嚢胞摘出術等 | 〃 | 〃 | 15 |
成績評価の方法
筆記試験を2年次後期終了後と3年次前期終了後の2回行い,両者を総合して評価する.100点満点で60点以上のものを合格とする.
再試験
行う.
教科書,参考書
新歯科衛生士教本 「口腔外科学・歯科麻酔学」全国歯科衛生士教育協議会 編集, 2006年(医歯薬出版).
プリント:必要に応じてプリントを配付する.
参考資料
「宮崎正 口腔外科学・第3版」白砂・古郷編集 2008年(医歯薬出版)
WEBページ
連絡先
吉田 秀夫 (yosihide@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第二研究室/633-7968)
- オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00
伊賀 弘起 (iga@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第一研究室/633-9171)
- オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00
備考
1. | 1∼15回: 2年次後期 月曜日4時限目 |
2. | 16∼30回: 平成21年度開講予定 |