2008年度 医学部 医学科 学部課程 — 2年(後期)

基礎医学(1) / 免疫学

教授・安友 康二

概要

免疫系は外界から侵入した病原体やがんなど非自己成分を認識してそれを排除するために作り出されたものである.しかし,免疫系が存在するために移植の拒絶が起こり,また免疫系の破綻によって免疫不全や過敏症,さらには自己免疫疾患が引き起こされる.免疫学では,免疫を担当する細胞の発生やそれぞれに特徴的な機能を理解し,細胞性免疫,液性免疫など基本的な免疫応答の仕組みを理解する.

目標

1.免疫学の基本的概念と歴史
2.抗体の機能と役割
  1. 抗体分子の構造と免疫グロブリン遺伝子
3.抗原の認識機構
  1. Tリンパ球による抗原認識
4.多様性の獲得機構
  1. リンパ球の受容体からの信号伝達
5.免疫細胞の発生機構
  1. Bリンパ球の発生
6.免疫細胞の維持機構
  1. 胸腺とTリンパ球の発生
7.免疫記憶
  1. 自然免疫
8.自然免疫
  1. 獲得免疫
    (1)細胞性免疫
    (2)液性免疫
9.抗原提示機構
10.サイトカイン・ケモカイン
11.補体

教科書

免疫生物学(南江堂),医科免疫学(南江堂),医系免疫学(中外医学社)

連絡先

安友 康二 (633-7077) yasutomo@basic.med.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 水曜日 11:00

備考

担当者は非常勤講師の姫野國祐教授(九大大学院),斉藤隆教授(理化学研究所)である.