予防安全学特別実験
Experiments in Preventive Environment and Nutrition
目的
21世紀になり,グロバリゼーションの中にあり,特にわが国では食糧の半分以上を海外に頼っている.その中で食品の摂取に関連する感染症が増加することが予想される.微生物,動植物,化学毒,また食品添加物など食品の安全を脅かす要因についての基礎知識,実践面での問題点と予防対策について研究する.
概要
食品の摂食にまつわる微生物(ビブリオ,大腸菌など)の病原因子を遺伝学的に同定し,それらの環境中における生態を調べることにより,食品摂取の安全性に寄与する因子の解析を行う.また,食品抗原に対する予防手段としての経口免疫寛容機構をタンパク質の量と質から検討し,その誘導および促進機構を分子レベルで解明する.さらに,AIDS/寄生虫/結核感染時の免疫防御機構の変化をサイトカインの発現と,Th1とTh2の機能バランス機序について研究する.また,食品汚染物質である添加物や農薬などの化学物質の生体内作用を解説し,予防に関する分子機序について実験を行う.
注意
1)講義の一部はe-learning化しているので,e-learning学習も出席として取り扱う.2)授業は後期のみに開講される.時間帯は原則的に火曜日の午後であるが,講師の事情等により変更されることがある.
計画
1. | 環境からの腸炎ビブリオ菌の分離 | (担当者: 古賀 哲郎) |
2. | 腸炎ビブリオの環境適応現象解析 | (担当者: 〃) |
3. | タンパク質(量と質)と経口免疫寛容機構解析 | (担当者: 太田 房雄) |
4. | タンパク質経口投与による経口免疫寛容機構とサイトカイン | (担当者: 〃) |
5. | サイトカインと微量定量 | (担当者: 大和 正幸) |
6. | 血清微量元素と食品 | (担当者: 太田 房雄) |
7. | 血清微量元素とウイルス感染症 | (担当者: 〃) |
8. | 血清微量元素と寄生虫感染症 | (担当者: 〃) |
9. | アレルギーと食品摂取解 | (担当者: 〃) |
10. | ビタミンと微量元素定量 | (担当者: 〃) |
11. | 食品成分の抗原解 | (担当者: 大和 正幸) |
12. | 食品成分と単クロン抗体作成 | (担当者: 〃) |
13. | ICP-MSと微量元素測定 | (担当者: 太田 房雄) |
14. | 食品成分の抗菌活性 | (担当者: 〃) |
15. | 細菌増殖の微量定性法 | (担当者: 〃) |
16. | 細菌毒素と食品成分 | (担当者: 〃) |