2008年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(後期)

自然と技術 / 鉱物と材料

Science and Technology / Minerals and Materials

平成19年度以前の授業科目:『自然と技術 / 鉱物と材料』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『地学 / 鉱物と材料』

准教授・沼子 千弥

2単位

 木(11・12) 夜間主(夜間主)

授業のタイプ

講義

授業の目的

地球科学だけでなく無機化学,材料科学,物性物理にも関連が深い,鉱物と結晶についてその基礎を理解することを目的とする.

授業の概要

天然に産するダイヤモンドや石英など無機固体物質を鉱物と呼び,工学材料として様々な鉱物が利用されている.本講義では,鉱物の物性を発現させている重要な要因である結晶構造や鉱物の中での原子・イオンの結合様式について,物質科学的観点から解説を行う.

キーワード

鉱物,構造,結晶,最密充填,結合,物質

関連科目

自然と技術 / 天然に産する無機物質-鉱物

受講者へのメッセージ

鉱物は,基礎科学だけでなく材料工学にも深いトピックスです.開設分野は地学ですが,はじめて地球科学に触れる方でも理解できるよう,講義内容を工夫致しますので,積極的·主体的に授業に参加してください.また,代返,レポートの丸写し等を行い自発的な学習を怠った学生に対し,ては,本人も協力者もあわせて不可の評価をいたします.他人に頼らずに,自分で学習することを心がけてください.

到達目標

1.物質を構成している原子やイオン,また物質が形成される際に関与する化学反応の基礎が理解できる.
2.化学組成と結晶構造により定義された天然の無機固体物質「鉱物」という概念を理解することができる.
3.生成物の性質に大きく関与する結晶と結晶構造に関する基礎的な知識を身につけ,結晶構造と物質の性質の関係についての認識を深める

授業の計画

1.天然に産する無機固体物質 鉱物
2.宝石·貴石など鉱物の価値
3.原子の構造,電気陰性度,原子やイオンの大きさ
4.物質の3態,最密充填様式(1)
5.最密充填様式(2)
6.イオン半径と配位数,配位多面体
7.鉱物形成に関連する化学反応(1)
8.鉱物形成に関連する化学反応(2) 酸·塩基の定義とHSAB則
9.鉱物の中に存在する結合の様式
10.結晶と結晶構造 (1) 対称操作
11.結晶と結晶構造 (2) 空間格子,単位包,格子定数
12.結晶と結晶構造 (3) 晶系,ブラベー格子
13.鉱物の多形,同形
14.固溶体,鉱物の多様性
15.鉱物が形成する要因と鉱物の物理的性質
16.まとめ

成績評価の方法

出席,試験,レポート,学習状況を総合的に判断して評定を行う.

再試験の有無

教科書

講義の中で内容に応じて指示,必要に応じてプリントも使用する.

参考書:講義中に個別に指示,必要に応じてプリントも使用する.

連絡先

沼子(3202-2, 088-656-7265, numako@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日 12時∼13時