2008年度 保健科学教育部 保健学専攻 看護学領域 博士前期課程

看護倫理

教授・岸田 佐智

2単位

目的

1.倫理学に関する原則的概念や理論を理解し,看護における倫理規範や看護の道徳的基盤を探求する.2.保健医療福祉に関する現場での倫理的ジレンマや,看護研究,看護教育,管理に関する倫理的課題を分析し,自己洞察を踏まえながら看護の役割や責務の理解を深める.

概要

倫理学の発展や歴史的ながれ,倫理原則や理論を理解した上で,保健医療福祉に関わる最新のトピックスやその動向について概観し,生命に関する倫理的課題について看護の視点から分析する.看護が遭遇する倫理的ジレンマに関して,事例や演習を通してその解決策を検討し,看護者としての役割を探求する.

注意

10-14回の授業は,学生自身(個あるいはグループで)が倫理的ジレンマに関する現象をクラスで提示し,ディスカッションを行うので,積極的に参加のこと.

計画

1.倫理,生命倫理,看護倫理の歴史の流れと基本的考え方
2.倫理的意思決定の過程ー義務論的倫理学と功利主義的倫理学
3.科学の発達と倫理的課題
4.倫理における基本的原則
5.医療における倫理と看護専門職としての倫理
6.看護研究と倫理的課題
7.看護管理と倫理的課題
8.看護をめぐる法的,医療制度倫理的課題
9.看護者が遭遇する倫理的ジレンマと課題分析方法
10.生命の始期における倫理的ジレンマとその対応
11.QOLに関する倫理的ジレンマとその対応
12.インフォームドチョイスをめぐる倫理的ジレンマとその対応
13.生命の死期における倫理的ジレンマとその対応
14.家族患者に関する倫理的ジレンマとその対応
15.倫理的ジレンマに関する対応の中での看護師の役割

評価

クラス参加度,プレゼンテーション,レポートを合わせて,総合的に評価する

教科書

指定無し

参考資料

随時紹介