自然と技術 / ゼミナール「遺伝子と疾患」
Science and Technology / Gene and disease
平成19年度以前の授業科目:『自然と技術』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『自然と技術 / ゼミナール「遺伝子と疾患」』
授業のタイプ
講義および演習
授業の目的
ヒトの遺伝学および分子遺伝学の基礎知識を修得し,遺伝子発現の基本原理を理解するとともに,遺伝子自体およびその発現の異常に基く遺伝子疾患の発症過程を学び,ホメオスタシス(生体恒常性の維持)や病気の捉え方について理解を深める. また遺伝子操作技術の基礎的知識を得るとともに,基本操作を見学体験する.
授業の概要
ポストゲノム時代に入り,ヒトの疾患の原因や発症機構が遺伝子発現の観点から解明されており,また得られた知見が,ゲノム創薬,分子治療あるいはテイラーメイド医療などの先端医療開発のための基盤になりつつある. 本ゼミナールでは,まずヒトの遺伝学および分子遺伝学の基礎について概説する.次に遺伝子自体やその発現の異常に基いて発症する遺伝子疾患を題材として取り上げ,遺伝子(DNA)→RNA→タンパク質酵素→細胞組織臓器(機能)→個体(生体制御)という遺伝情報の発現の流れが,遺伝子の異常によりどのように障害を受けて疾患の発症につながるかを解説する. また遺伝子工学の基本原理を講義するとともに,薬科学教育部附属医薬資源教育研究センター創薬生命工学分野研究室にて,基本操作を見学体験してもらう. キーワード 遺伝子,遺伝子疾患,遺伝子工学,遺伝子発現,分子遺伝学 到達目標 基本的な遺伝子解析について説明でき,遺伝子と疾患との関係について概説できる.
キーワード
遺伝子,病気,治療,バイオテクノロジー
到達目標
1. | 遺伝子発現の基本原理を理解する |
2. | 遺伝子自体およびその発現の異常に基づく遺伝子疾患の発症過程を学ぶ |
3. | ホメオスタシス(生体恒常性の維持)や病気の捉え方について理解 |
4. | 遺伝子操作技術の基礎的知識を得る |
授業の計画
1. | 遺伝子とは? |
2. | 遺伝子のはたらき |
3. | ヒトの遺伝学と遺伝子変異 |
4. | 遺伝子発現の調節 (グループ課題学習発表準備) |
5. | 遺伝子発現の調節 (グループ課題学習発表) |
6. | 遺伝子工学体験学習1 (プラスミドベクターを用いた遺伝子クローニング) 第1回レポート提出 |
7. | 遺伝子工学体験学習2 (プラスミドDNAによる大腸菌の形質転換) |
8. | 遺伝子工学体験学習3 (形質転換大腸菌からのプラスミドDNAの単離) |
9. | 遺伝子工学体験学習4 (制限酵素によるDNA解析) |
10. | 遺伝子工学体験学習5 (ゲル電気泳動法によるDNA解析) |
11. | 遺伝子工学体験学習6 (PCR法によるDNA増幅) |
12. | 遺伝子疾患としての先天代謝異常症とがん 第2回レポート提出 |
13. | 遺伝子疾患に対する診断および治療的アプローチ |
14. | 遺伝子疾患の発症のメカニズム (グループ課題学習発表準備) |
15. | 遺伝子疾患の発症のメカニズム (グループ課題発表会) |
16. | 第3回レポート提出と総括 |
成績評価の方法
3回のレポートの提出内容とグループ課題学習への取り組みおよび発表態度で評価を行う.
教科書
特に指定しません.随時プリントなどを配布します.
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: 毎週月曜 午後5時∼7時