2009年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(後期)

人間と生命 / 認知哲学

Humanity and Life / Philosophy of mind

平成19年度以前の授業科目:『人間と生命』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『人間と生命 / 認知哲学』

准教授・山口 裕之

2単位

 木(11・12) 夜間主(夜間主)

授業の目的

脳と心の関係をめぐる科学や哲学の議論を学ぶ.

授業の概要

近年,脳や神経細胞の活動を計測する技術の開発やコンピュータの進歩を背景に,「脳についての科学」や「意識についての科学」の研究が大きな成果を上げつつある.しかしその一方で,心や意識をそう簡単に「脳」と同一視してもよいのかという「哲学的」な疑問もまた根強い.この本では,そうした「意識の科学」の研究を概観し,「哲学」の立場から,心と脳の関係をめぐる諸問題について考えたい.

キーワード

科学と哲学,心理学と哲学,哲学,言語,脳

受講者へのメッセージ

授業は,基本的に,毎回教科書の2∼3章分程度を読んできてもらい,それに対する質問や疑問を軸に進めたいと思います.そのために,教科書をよく読み,自らいろいろなことを考え,積極的に質問し,疑問をぶつけてほしい.また,教科書だけでなく,授業で紹介したものをはじめ,多くの本を読んでほしい.

到達目標

1.コンピュータの仕組み,脳の仕組みの基本を知り,心とは何かという問題について考えるきっかけをつかむ.

授業の計画

1.イントロダクション:心身問題
2.科学的に理解するとはどのようなことか
3.心をコンピュータにたとえる1
4.同上,2
5.同上,3
6.同上,4(第一回小テストないしレポート)
7.心の仕組みと脳の仕組み1(小テストないしレポートの解説)
8.同上,2
9.同上,3
10.同上,4(第二回小テストないしレポート)
11.決定論と自由意志1(小テストないしレポートの解説)
12.同上,2
13.同上,3
14.同上,4(第三回小テストないしレポート)
15.まとめ,小テストないしレポートの解説,期末レポートの解説

成績評価の方法

毎回授業終了時に書いてもらう「一言カード」で授業への取り組みを評価(計30点). 学期中3回の小テストないし小レポート(計45点). 学期末のレポート(25点). なお,6回以上の欠席は自動的に不可.30分以上の遅刻は欠席とみなす.学期末レポートの未提出は「試験欠席」として扱う.

再試験の有無

なし.

教科書

山口裕之『認知哲学』新曜社(予定)

参考書

授業中に適宜紹介する.

連絡先

山口(総合科学部1号館南棟2F, 088-656-7615, yamaguti@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜10:30-11:30