2009年度 工学部 化学応用工学科 夜間主コース — [選択] 3年(前期)

物理化学2

Physical Chemistry 2

教授・田村 勝弘

2単位

目的

生体内でおこる諸現象を物理化学的な観点で説明するのに必要な基礎知識の習得を目指す.

概要

コロイド科学の基礎,生体コロイド,生体高分子や微生物の熱測定を中心に講述する. また,最近の興味ある生物物理化学分野のトピックスも折に触れて講義に織り込み,基礎·応用の両面にわたった内容について講義を行う.

先行科目

物理化学1生化学1

関連科目

生化学2

目標

1.会合コロイドの性質について理解を深める
2.生体モデル系としてのミセル,二分子膜の利用を理解する
3.熱量計の利用について理解を深める

計画

1.コロイド科学の基礎:光散乱,ブラウン運動,拡散
2.界面張力,表面自由エネルギ ー,吸着,凝集と分散
3.会合コロイドの性質:ミセルと逆ミセルの性質
4.ミセル形成の熱力学,可溶化
5.ミセル系(触媒)反応:反応原理と一般的性質,有機反応,
6.酵素反応,圧力効果
7.中間試験
8.生体膜の構造と機能:成分,相変化
9.生体膜系の化学反応,圧力効果
10.熱測定の基礎:熱分析の定義,熱量計の分類,高圧熱分析
11.生化学におけるカロリメトリー:生体高分子の熱変性,細胞組織のカロリメトリー
12.微生物活性測定:微生物の増殖サーモグラム,薬剤の抗微生物作用解析
13.環境汚染計測への応用
14.予備日
15. 〃
16.期末試験

評価

講義への参加状況,期末の本試験,講義の進展に応じて提出させるレポートの成績を総合的に評価する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

特に指定しない,プリント等を適宜配布する

参考資料

中垣正幸·寺田弘·宮嶋孝一郎著「生物物理化学」南江堂,近藤保·大島広行·村松延弘·牧野公子著「生物物理化学」三共出版

連絡先

田村(化509, 088-656-7416, tamura@chem.tokushima-u.ac.jp)

備考

1.遅刻は認めない.講義開始までに入室すること.
2.平常点と試験の比率は3:7とする.
3.生化学1の履修が望ましい.