2009年度 工学部 機械工学科 昼間コース — [必修] 3年(前期)

機械設計製図

Design of Machine Elements and Drawing

講師・八房 智顯, 講師・長町 拓夫, 准教授・清田 正徳

1単位

目的

例題として小型手巻きウインチの設計を取り上げ,各人に与えられた仕様に基づき実際に設計計算 および製図を行なう事により,機械設計に関する技術を習得する.

概要

各人に与えられた設計条件に基づき設計計算を行なう. 設計は条件を与えればすぐに適切な解答が与えられるのでなく計算の試行錯誤で寸法が決まっていく事を学ぶ. 設計計算書は指導教員のチェックをうける. 最終的に決まった寸法をもとにして製図を行ない設計図面を完成させる.

キーワード

ハンディウインチ,機械要素設計,設計計画

要件

基礎機械製図,材料力学を修得していることが望ましい.

注意

レポート用紙,方眼紙,電卓,製図用具,基礎機械製図の教科書を持参すること.

目標

1.仕様が与えられた時,それを実現するための設計の手順を理解し体得する.
2.設計で得た結果を図面として表し,全体としての機能を確認することを学ぶ.
3.製図上の約束事を学び,他の図面を理解する能力を養う.

計画

1.手巻ウインチの設計の概要
2.ワイヤロープの強度計算と計画図作成
3.巻胴およびワイヤロープ止め金具の強度計算と計画図作成
4.歯車減速比と歯車諸元の決定
5.ブレーキ装置の強度計算と計画図作成
6.つめ車およびつめの強度計算と計画図作成
7.軸の強度計算と計画図作成
8.軸周辺部品の強度計算と計画図作成
9.歯車の強度計算と計画図作成
10.ブレーキ周辺部品の強度計算と計画図作成
11.フレームとフレーム周辺部品の強度計算と計画図作成
12.巻胴からブレーキ装置までの部品図の製図
13.つめ車からフレームまでの部品図の製図
14.組立図正面図の製図
15.組立図側面図の製図
16.組立図上面図の製図

評価

設計計算書50%,製図図面50%として合計60%以上を合格とする.ただし,計算書および製図図面はそれぞれの提出期限内に提出しなければ合格にはならない.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

(C) 80%,(B) 20%に対応する

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

プリントを配布する

参考資料

ウインチの設計に関しては各種の本が出ている. また機械学会編「機械工学便覧」,その他機械材料等各種の便覧,および使用した教科書等を参照のこと.

連絡先

八房(エコ棟503, 088-656-7370, yatsu@eco.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
長町(M524, ngmch@me.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 毎週水曜日17時∼18時
清田(M522, 088-656-7374, kiyota@me.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

普通の講義と違って学生それぞれが最終図面の完成まで進めてゆくものであるから,それぞれの進行状況 が異なってくるので,提出期限に合わせるよう自覚して必要な事柄を積み上げて行かなければならない. なお機械要素,機械材料,材料力学,機構学,加工法,基礎機械製図など総合的な知識が必要である.成績は提出された設計計算書(40点)および設計図面(60点)を総合して評価する.計算書および図面はそれぞれの提出期限内に提出しなければ合格にはならない.