2009年度 工学部 光応用工学科 昼間コース — [選択(A)] 2年(後期)

光·電子物性工学2

Optical and Electronic Properties of Materials 2

准教授・原口 雅宣

2単位

目的

光吸収·光放出の機構,光電効果,自然放出・誘導放出,電気伝導,超電導現象,物質の誘電特性・磁気特性が理解できることを目的・目標とする.

概要

光·電子物性工学1の内容に基づき,光吸収·光放出·光電効果,誘導放出について述べる.さらに,電気伝導,超電導現象,物質の誘電特性・磁気特性についても述べる.

キーワード

光吸収・光放出,光電効果,自然放出・誘導放出,超電導現象,誘電特性・磁気特性

目標

1.超電導現象の起源を理解でき,ジョセフソン効果が分かる.
2.固体中の電気伝導メカニズム,電子の散乱機構が分かる.
3.物質の誘電特性・磁気特性の由来を理解できる.
4.複素誘電率の意味,光吸収,光放出の原理について理解できる.
5.光共振現象,半導体レーザの動作原理が理解できる.

計画

1.ドリフト速度,緩和時間,移動度
2.真性半導体,不純物半導体,半導体の導電率,金属の電気伝導
3.金属の抵抗率,キャリアの散乱機構,マイスナー効果
4.超伝導の原理,超電導体の種類,ジョセフソン素子
5.高温超電導体,誘電分極
6.電子分極,イオン分極,配向分極
7.中間試験,これまでの復習
8.誘電分散,強誘電体,圧電効果
9.物質の磁気,磁気モーメント
10.反磁性,常磁性,強磁性,キュリー温度
11.反強磁性,フェリ磁性,磁化特性
12.光の吸収,直接遷移,間接遷移
13.光導電効果
14.光起電力効果
15.半導体レーザと発光ダイオード
16.期末試験

評価

講義毎に毎回実施するミニテスト,講義への取り組み状況,中間試験,期末試験によって評価する.ミニテスト;36%,講義への取り組み状況;14%,中間試験;25%,期末試験;25%とする.全体で60%以上を合格とする.なお,ミニテストは,講義の始めに前回の講義内容の重要ポイントを5分-10分で実施する.

JABEE合格

単位合格と同一.

JABEE関連

光応用工学科の学習目標 B

教科書

教科書:電子物性(吉田明編,単著,オーム社)

参考資料

参考書:固体物理学入門上,下(2冊,キッテル著,宇野良清ら訳,丸善),固体物性上,下(2冊,浜口智尋著,単著,丸善),半導体の物理(御子柴宣夫,単著,培風館)

連絡先

TEL: 088-656-9411,E-mail: haraguti@opt.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 16:10∼18:00

備考

馴染みのない言葉,概念が数多く出てくるので,戸惑うことが多いかもしれない.かならず復習をして言葉,概念に馴染めるよう努力することが必要である.