2009年度 先端技術科学教育部 博士前期課程 IT関連技術コース

幾何光学 (M)

Geometrical Optics (M)

教授・陶山 史朗

2単位

形態

講義

目的

光産業の基盤技術をなす光応用工学にとって欠かすことのできない幾何光学について講義し,演習·レポート,小テストを実施して光応用工学に必要な基礎知識を修得させる.

概要

幾何光学の基本法則から,平面鏡,プリズム,レンズなどの光学素子の機能と構造,これらの光学素子を用いた簡単な光学系の設計法およびレンズの収差論の講義を通して,光学システムの設計に関する基礎力の養成を図る.

キーワード

レンズ,プリズム,収差,光線光学,反射鏡,臨界角,球面収差

先行科目

自然と技術 / (工)光の基礎

関連科目

波動光学,光情報機器,光演算処理

注意

頻繁に小テストを実施するので,毎回の復習を欠かさずに行うこと. 行列表現を多用するので,復習しておくこと.

目標

1.幾何光学の基本をなす反射,屈折に関する法則を十分理解できること.
2.レンズの基本的事項を理解し,簡単な光学系の設計ができること.
3.レンズの収差についての知識を習得し,用途に応じたレンズの選択ができること.

計画

1.光学の基礎
2.平面による反射·屈折,臨界角と全反射
3.プリズムの最小偏角,種類,応用
4.単球面の焦点と焦点距離,像の形成,ガウスの式
5.光学系の行列表現,レンズのシステム行列
6.レンズの概要,薄肉レンズにおけるレンズの公式
7.薄肉レンズの組み合わせ
8.理想光学系の主面,節点
9.厚肉レンズ主面,節点,光学中心,光学系における諸概念
10.ミラー光学系の焦点,焦点距離,結像の公式,倍率
11.光線追跡,簡単な光学系における焦点距離などの計算,作図
12.収差の概要,球面収差
13.球面収差の解消,コマ収差,非点収差
14.像面湾曲,歪曲収差,色収差
15.光学系への応用について
16.定期試験

評価

講義に対する理解力の評価は,講義への取り組み状況,レポート,小テストおよび最終試験の成績を総合して行う. 配点の比率 目安として講義への取り組み状況 15%,小テスト等得点 15%,最終試験得点 70% 合格基準 単位の取得:総合点の60%以上

教科書

選定中(適当なものがなければ,教科書を使わずに講義を行う. )

参考資料

左貝潤一著「光学の基礎」コロナ社

E. Hecht「ヘクト 光学Ⅰ」(丸善)

堀内敏行「光技術入門」(東京電機大学出版局)

岸川利郎「光学入門」(オプトロニクス社)

中村荘一 他 編「基礎からわかる光学部品」(オプトロニクス社)

中川治平「レンズ設計光学」(東海大学出版会)

連絡先

陶山(光応用棟4階409, 088-656-9425, suyama.shiro@opt.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 17:00∼18:00