2009年度 先端技術科学教育部 知的力学システム工学専攻 建設創造システム工学コース 博士後期課程

強相関物性科学特論

Engineering of Correlated Electron Matter

教授・岸本 豊, 講師・川崎 祐

2単位

形態

講義

目的

電子間の相互作用がその物性に本質的な役割を果たすいわゆる強相関電子系について,その基本的概念を修得し,発現する物性とその応用例の概要を理解する.

概要

電子間のクーロン斥力の効果が重要な役割を果たす系は強相関電子系と呼ばれ,高温超伝導,金属絶縁体転移,巨大磁気抵抗等の多くの興味深い現象が現れる.磁性や超伝導に関する基本事項を復習した後,強相関電子系で発現する特異な現象及びスピントロニクスをはじめとした種々の応用について具体例を踏まえて紹介する.

キーワード

強相関電子系,モット絶縁体,巨大磁気抵抗,高温超伝導体

目標

1.強相関電子系について,その基本的概念を習得し,発現する物性とその応用例の概要を理解する.

計画

1.はじめに
2.強相関電子系の特徴
3.磁気モーメントと原子·イオンの電子状態
4.固体中の磁性イオン
5.超伝導現象
6.強相関電子を解明する実験手法
7.モット絶縁体と金属絶縁体転移
8.遷移金属酸化物におけるスピン,電荷,軌道の自由度
9.巨大磁気抵抗
10.強相関系遷移金属酸化物の応用
11.高温超伝導
12.重い電子系超伝導
13.有機導体
14.強相関系超伝導体の応用
15.強相関エレクトロニクスへ向けて

評価

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