2009年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士前期課程

電力系統論

Erectric Power System

准教授・下村 直行

2単位

目的

電力系統工学の基礎知識をベースにして送配電線システムの電磁気的環境について理解を深める.また,将来,超伝導送電ケ-ブル,SMES,超伝導発電機,超伝導限流器及び超伝導変圧器等の超伝導機器が送配電システムに組み込まれる可能性があるが,この影響に関して理解を深める.

概要

交流および直流電力系統の一般的特徴およびその昇圧化の歴史を振り返り,この100年間における電力系統の発展についての理解を深める.また,将来の電力系統に組み込む事が検討されている超伝導送電ケ-ブルやその他の超伝導機器についても理解を深める.ここでは,電力系統の絶縁方式,各種送電用材料や超伝導材料の発達の歴史に触れながら,講義する.また,電力設備や超伝導設備からの電界および磁界の解析方法,測定器に要求される事項,極低周波電磁界の人体に与える影響を取り上げる.本科目は,工業に関する科目であり,以下のものを取り上げる. 1.超伝導送電を含む交流·直流高電圧電力系統の特徴 2.大容量電力系統の歴史と将来システム 3.碍子,絶縁油,冷媒の絶縁信頼度 4.超伝導機器 5.電磁界の解析方法および測定方法

キーワード

超伝導

目標

1.電力系統の電力,周波数,電圧について解析ができる.
2.送配電線や超伝導装置からの電磁環境について理解できる.
3.送電システムへの超伝導応用が理解できる

計画

1.有効電力と無効電力の性質
2.周波数と電圧の安定性
3.超伝導送電ケ-ブル
4.直流と交流方式の比較
5.超伝導発電機が系統に及ぼす影響
6.長距離冷却の問題点
7.送配電線,超伝導機器からの電界の特性
8.送配電線,超伝導機器からの磁界の特性
9.送配電線,超伝導機器の保護装置
10.超伝導機器の安定性
11.生体に対する電磁界の影響
12.超伝導変圧器,超伝導限流器,SMES
13.電力システム用材料の進歩
14.熱絶縁と電気絶縁
15.磁場シ-ルド
16.まとめ,レポ-ト

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