2009年度 医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 学部課程 保健学科.放射線技術科学専攻 — [選択] 4年

医療情報システム工学

Medical Information System Engneering

教授・近藤 正

1単位

目的

医療現場では,アナログ医用画像処理からディジタル医用画像処理へと急ピッチで移行している.ディジタル医用画像処理技術は,現在の単なる計算処理から,人間の脳の情報処理を取り入れたより高次の画像情報処理へと移行しており,医用画像情報学の研究分野として活発に研究が行われている.本講義では,人工知能技術を用いた先端的ディジタル画像処理技術について解説する.そして,今後,医療現場でこれらの先端的な技術が導入された場合に,これらの技術についていけるように基本的な知識と技術の習得を行う.

概要

人工知能技術は,人工ニューラルネットワークス,知識工学,遺伝的アルゴリズム,進化的アルゴリズム,人工生命など,いろいろな理論が研究されており,これらの理論が画像処理に応用されて始めている.医用画像情報学の分野では,コンピュータ支援診断システム(CADシステム)への応用が最も活発で,コンピュータに画像診断機能を持たせることを目的としている.本講義では,前半でこれらの理論の概要と画像処理への応用方法について学び,後半ではコンピュータによる演習を行う.

注意

卒業研究で,3次元医用画像を対象にしたコンピュータ支援画像診断システムの研究テーマを希望する学生は,研究を行うための基本知識となるので受講してもらいたい.

目標

1.コンピュータ支援画像診断の基本技術を理解する.
2.ディジタル医用画像処理技術を習得する.

計画

1.コンピュータ支援診断システム(CADシステム)概説
2. 〃
3.人工知能概論(人工ニューラルネットワークス)
4. 〃
5. 〃
6.人工知能概論(遺伝的アルゴリズム)
7. 〃
8.Cプログラミング入門
9. 〃
10.CADに必要なディジタル画像処理演習(フイルタリング)
11. 〃
12.CADに必要なディジタル画像処理演習(2値画像処理)
13. 〃
14.ディジタル画像処理演習(人工ニューラルネットワークスによる画像処理)
15.ディジタル画像処理演習(遺伝的アルゴリズムによる画像処理)
16.まとめ

評価

出席50%,レポート50%

教科書

安居院猛,長尾智晴著,C言語による画像処理入門,昭晃堂<4年生新規購入>

長尾智晴著,最適化アルゴリズム,昭晃堂<4年生新規購入>

石田隆行編,C言語で学ぶ医用画像処理,オーム社<4年生新規購入>

連絡先

近藤(088-633-9024, kondo@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)