2009年度 歯学部 口腔保健学科 学部課程 — [必修] 2年(後期)

医療安全管理学

Safety Management in Dentistry

教授・吉田 秀夫, 教授・中野 雅德, 教授・伊賀 弘起, 教授・尾崎 和美

1単位

形態

講義

一般目標

歯科医療の質と安全を確保する為に,具体的に医療現場で行われる必要な業務を把握し,医療事故を未然に防ぐ知識と心構えを習得する.

授業概要

医療の安全を確保する為に医療法で義務付けられている内容を基に,医療管理に必要な項目を述べると共に,医療事故の事例を挙げ,事故発生の背景,事故の予防法,事故への対処法等を検討する.

授業方法

講義(視聴覚教材,プリントを適宜使用する.)

授業場所

月曜6時限目 第3講義室

注意事項

試験は学生便覧の歯学部規則を満たしている者に対して行う.

行動目標 (到達目標)

1.医療法で安全を確保する為に義務付けられている内容を説明できる.
2.医療安全管理体制に必要な責任者,スタッフの構成と業務を説明できる.
3.医療の安全を確保する為の各種文書,マニュアル,掲示について説明できる.
4.医療の安全を確保する為に,医療スタッフが習得すべき知識,技術について説明できる.
5.歯科医療で起こりやすい院内感染とその予防法を説明できる.
6.医療事故の概念について,原因や予防法を説明できる.
7.歯科医療で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
8.保存修復系で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
9.小児歯科や矯正歯科で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
10.口腔外科系で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
11.高齢者で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
12.医薬品投与に際して起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
13.医療機器の不具合や誤操作で起こりやすい医療事故について,原因や予防法を説明できる.
14.患者側からの苦情や訴訟について適切な対応法を説明できる.

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.医療法安全管理
改正医療法第6条の内容
吉田1
2. 〃
安全管理責任者,リスクマネジメント
2
3. 〃
各種文書,マニュアル,掲示
3
4. 〃
安全管理の為の講習会
4
5. 〃院内感染防止
B型・C型肝炎,AIDS,MRSA
伊賀5
6.医療事故概念,
インシデント,ヒヤリハット
吉田6
7. 〃保存修復系の事故
誤飲,誤嚥,残存,迷乳,破折
尾崎7,8
8. 〃小児・矯正歯科系の事故
咬傷,窒息,潰瘍
吉田9
9. 〃口腔外科系の事故
神経損傷,誤抜,内出血
伊賀10
10. 〃高齢者の事故
誤嚥性肺炎,転倒
吉田11
11. 〃医薬品の事故
誤薬,過剰,蓄積
12
12. 〃医療機器の事故
爆発,巻き込み
中野13
13.接遇,患者とのトラブルインフォームドコンセント
問診,説明義務,セカンドオピニオン
伊賀14
14. 〃苦情
投書,自費診療,第三者,損害保険
15. 〃訴訟
民事,刑事,弁護士

成績評価の方法

評価は筆記試験により行い, 試験は2年次後期試験期間中に実施する.
100点満点で60点以上のものを合格とする.

再試験

行う.

教科書,参考書

最新歯科衛生士教本「歯科診療補助論」医歯薬出版 2007年

必要に応じてプリントを配布する.

参考資料

「一から学ぶ歯科医療安全管理」海野,小谷,渋井,森崎編集 2005年(医歯薬出版)

「歯科衛生士のヒヤリ・ハットの事例と対策」松田,鈴木監修 2006年(口腔保健協会)

「医療安全学」熊谷編集 2005年(医療科学社)

連絡先

吉田 秀夫 (yosihide@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第2研究室/633-7968)
オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00
中野 雅徳 (nakano@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第2研究室/633-7968)
オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00
伊賀 弘起 (iga@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第1研究室/633-9171)
オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00
尾崎 和美 (ozaki@dent.tokushima-u.ac.jp/6F 口腔保健学科・第3研究室/633-7898)
オフィスアワー: 月∼金 16:00-18:00