2009年度 薬学部 薬学科 学部課程 薬学科 — [必修] 3年(後期)

2009年度 薬学部 創製薬科学科 学部課程 創製薬科学科 — [選択] 3年(後期)

医薬品情報学1

Drug Informatics 1

准教授・山内 あい子

1単位

形態

講義

目的

医薬品の適正使用に必要な医薬品情報を理解し,正しく取り扱うことができるようになるために,医薬品情報の収集,評価,加工,提供,管理に関する基本的知識を修得する.また,個々の患者への適正な薬物治療に貢献できるようになるために,患者からの情報の収集,評価に必要な基本的知識を修得する.本授業に関連する基本的技能・態度は実務実習事前学習および病院・薬局実務実習で修得する.

概要

医薬品情報の基本的事項について学び,ついでそのデータベースを含む情報源と情報収集・提供などについて学ぶ.また,患者からの情報収集・評価について学ぶ.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC-15-(1),(2) に相当

注意

薬物(ハード)に情報(ソフト)が付加されて初めて「くすり」となります.医薬品情報のスペシャリストである薬剤師や医薬情報担当者が扱う,くすりを創る・使う・育てるための基本的な情報について考えましょう.

目標

1.情報
  1. 医薬品の必須情報を列挙でき,医薬品情報に関わる職種を列挙し,その役割を説明できる.
  2. 医薬品の開発過程で得られる情報および市販後に得られる情報の種類を列挙できる.
  3. 医薬品情報に関係する代表的な法律と制度について概説できる.
2.情報源
  1. 医薬品情報源の一次∼三次資料について説明でき,代表的な二次資料,三次資料を列挙し,それらの特徴を説明できる.
  2. 国および製薬企業が発行する資料を列挙し,その特徴を説明でき,医薬品添付文書の法的位置づけと用途および必要性,記載される項目を列挙し,その必要性を説明できる.
  3. 医薬品インタビューフォームの位置づけと用途を説明できる.
  4. 代表的な医薬品情報データベースを列挙し,それらの特徴を説明できる.
3.収集・評価・加工・提供・管理
  1. 医薬品情報を質的に評価する際に必要な基本的項目を列挙できる.
4.EBM(Evidence-Based Medicine)
  1. EBM の基本概念と有用性について説明でき,EBM 実践のプロセスを概説できる.
5.患者情報
  1. 薬物治療に必要な患者基本情報とその情報源の種類をあげ,それぞれの違いを説明できる.
    患者情報の収集・評価・管理に有用な問題志向型システム(POS)を説明できる.

計画

1.くすりと情報
2.医薬品情報源
3.医薬品開発と医薬品情報
4.医薬品の適正使用と医薬品情報
5.医薬品添付文書
6.医薬品インタビューフォーム
7.医薬品の安全性情報
8.医薬品情報の検索と収集
9.EBMと医薬品情報の評価
10.医薬品情報の加工と提供
11.医薬品情報の管理と活用
12.ICTと医薬品情報
13.医薬品情報に関係する代表的な法律と制度
14.総合演習1
15.総合演習2
16.定期試験

評価

試験およびレポートで評価する.

再評価

実施する.

教科書

医薬品情報学第3版:東京大学出版会」を使用予定

連絡先

山内(088-633-7266, aiko@ph.tokushima-u.ac(no-spam).jp)