口腔外科学(1)AB 講義
Oral and Maxillofacial Surgery
形態
講義
授業目的
口腔外科疾患の特徴・病態について理解を深めるとともにその的確な診断法を修得する．さらに治療法(外科的療法，放射線療法，化学・薬物療法など)について学習する．単に各疾患の病態を理解するだけでなく，全身疾患とのかかわりという観点からの学習が必要である．また，解剖学的知識を十分把握したうえでその診断，治療を修得する．
授業概要
患者を診察する際の基本的な事項を修得した後，各疾患についてその概念，成因，病態，治療法を理解する．具体的には，口腔外科診断法，先天異常，粘膜疾患，血液性疾患，炎症，特異性炎などについて理解する．
授業テーマ
口腔・顎部を構成する軟部組織，硬組織およびその関連器官の疾病の診断と治療
授業方法
講義型式 プリント，スライド，ビデオを適宜用いる
授業場所
第4講義室
注意事項
試験は全講義数2/3以上の出席を満たしている者に対して行う．
到達目標(<>はコアカリ対応)
| 1. | 口腔・頭蓋・顎顔面領域に症状をきたす主な先天異常を説明できる | F-2-3) |
| 2. | 口腔粘膜疾患の種類と特徴を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 3. | 歯性感染症の原因菌と感染経路を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 4. | 急性炎症と慢性炎症の異同を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 5. | 炎症の診断に必要な検査法を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 6. | 口腔・顎顔面領域の特異性炎の種類と特徴を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 7. | 菌血症および歯性病巣感染の病態を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 8. | 一般的な消炎療法の意義と特徴を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 9. | 主な炎症を概説できる | F-2-4)-(2) |
| 10. | 水泡，紅斑，びらん，潰瘍，白班，色素沈着等を主徴とする主な粘膜疾患を概説できる | F-2-4)-(2) |
| 11. | 歯性病巣感染の成立機序，症状，検査法および治療法を説明できる | F-2-4)-(2) |
| 12. | 消炎手術を概説できる | F-2-4)-(2) |
| 13. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す血液疾患とスクリーニング検査法を列挙できる | F-2-4)-(2) |
| 14. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す感染症の種類とその症状を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 15. | 口腔・顎顔面領域に症状を現すアレルギー性疾患，膠原病，免疫不全とそれらの症状を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 16. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す症候群の種類と症状を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 17. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す系統的骨疾患の症状，診断および治療法を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 18. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す薬物の副作用を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 19. | 口腔・顎顔面領域に症状を現す代謝障害とその症状を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 20. | 口腔・顎顔面領域に症状を現すビタミン欠乏症とその症状を列挙できる | F-2-4)-(7) |
| 21. | 口唇・口蓋裂の病態と治療方針を説明できる | F-2-4)-(7) |
| 22. | 顎変形症を概説できる | F-2-4)-(7) |
授業計画
| 回 | 項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
|---|---|---|---|---|
| 1-2. | 口腔外科診断法1(総論，診察法) | 問診，全身診察法，局所診察法 | 藤澤 | 15 17 18 19 20 |
| 3-4. | 口腔外科診断法2(検査，症候) | 検査方法，生体機能検査，口腔・顎機能の検査など | 〃 | 〃 |
| 5-6. | 口腔外科診断法3(症候，その他)，創傷治癒 | 一般症候，局所症候，全身疾患の口腔症状，創傷の治癒 | 桃田 | 15 17 18 19 |
| 7-8. | 先天異常(総論，口腔・顔面の発生) | 口唇・口蓋裂の病態及び治癒，顔面裂 | 〃 | 1 21 |
| 9-10. | 先天異常(歯・軟組織の異常) | 萌出，歯数，形態，形成の異常，舌，歯肉，小帯の異常 | 鎌田 | 1 |
| 11-12. | 顎の奇形，変形症，外科矯正1 | 上顎前突症，下顎前突症，開咬症，上顎後退症，下顎後退症，顔面非対称の病態および治療 | 藤澤 | 22 |
| 13-14. | 顎の奇形，変形症，外科矯正2 | 〃 | 〃 | 〃 |
| 15-16. | 血液疾患，出血性素因 | 貧血，赤血球増多症，白血球，白血球増多症，顆粒球減少症，血小板異常によるもの，凝固因子異常によるもの，線溶系異常によるもの | 松本 | 13 15 |
| 17-18. | 口内炎，口腔粘膜疾患 | 白班，紅斑，びらん，水泡，色素沈着，黒毛舌，溝舌，舌炎，地図状舌，口角炎 | 里村 | 2 10 |
| 19-20. | 顎・口腔に症状を現す症候群と系統的骨疾患 | 主に顎・顔面に変化を現わす症候群，大理石骨病など | 松本 | 16 17 18 |
| 21-22. | 歯周・顎骨周囲軟組織の炎症(炎症総論含む) | 智歯周囲炎，歯槽骨炎，顎骨骨髄炎，顎骨骨膜炎，歯性上顎炎など | 桃田 | 4 5 8 9 11 12 |
| 23-24. | 顎骨の炎症 | 口底炎，頬部の炎症，所属リンパ節の炎症など | 〃 | 4 8 9 11 12 |
| 25-26. | 薬物・化学療法(抗菌薬，ステロイド剤，鎮痛剤など) | 各種抗生物質，副腎皮質ステロイド剤，ステロイド剤，消炎酵素剤，鎮痛剤，止血剤，精神安定剤，救急蘇生用薬剤など | 松本 | 18 |
| 27-28. | 特異性炎，歯性全身感染症 | 顎部放線菌症，口腔結核菌，口腔梅毒，菌血症，敗血症，歯性病巣感染症 | 湯浅 | 3 6 7 14 |
成績評価の方法
評価は筆記試験により行い, 試験は4年次前期試験期間中に実施する．
100点満点で60点以上のものを合格とする．
再試験
行う
教科書，プリント，参考書
1)塩田重利，富田喜内監修:最新口腔外科学，医歯薬出版，第4版，1999年
2)宮崎 正編:口腔外科学，医歯薬出版，第2版，2000年
3)道 健一，他編:口腔顎顔面外科学，医歯薬出版，初版，2000年
WEBページ
連絡先
藤澤(088-633-7352, fujisawa@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金 17:00∼18:00/4F1口外・第1研究室)
松本(088-633-7352, fumihiro@dentclin.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月∼金 17:00~18:00/4F1口外・第1研究室
桃田(088-633-7352, momota@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金 17:00∼18:00/4F1口外・第1研究室)
湯淺(第一研究室, 088-633-7352, yuasa@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金 17:00∼18:00/4F1口外・第1研究室)