小児歯科学B 講義
Pediatric Dentistry
形態
講義
授業目的
胎児から20歳前後までの健康児,障害児,有病児の健全な顎口腔の育成について,その臨床的意義と方法とを理解する.あわせて,障害者の身体的,精神的および心理的特徴と歯科治療上の留意点を理解する.さらに,小児歯科医療,障害者歯科医療における医療事故防止について理解する.
授業概要
成長発達期にある小児の顎口腔領域の健全な育成が生涯に亘るQOLを支えることを認識し,顎口腔領域の疾患や異常の予防,診察・検査,診断,治療の方法ならびに口腔健康管理の方法について理解する.あわせて,障害者歯科医療における問題を理解する.さらに,歯科医療中のリスク管理について理解する.
授業テーマ
小児の顎口腔領域の疾患や異常の予防ならびに治療と口腔健康の増進,障害者歯科医療及び医療事故防止
授業方法
講義形式 ビデオ,スライド,プリントを適宜用いる.
授業場所
臨床示説室
到達目標(<>はコアカリ対応)
1. | 小児・障害者患者の権利を説明できる. | <A-1-1)> |
2. | 患者が自己決定できない場合の対応を説明できる. | <A-1-3)> |
3. | 小児歯科医療・障害者歯科医療における事故の特異性を説明できる. | <A-5-(1)-1)> |
4. | 医療事故を防止するためには,個人の注意力はもとより組織的なリスク管理が必要であることを説明できる. | <A-5-(1)-3)> |
5. | 小児歯科・障害者歯科における医療面接の役割を説明できる. | <B-2-(2)-1)> |
6. | 必要に応じて,他の医療機関への適切な紹介を行うための手続きを説明できる. | <B-2-(2)-6)> |
7. | 障害者のおかれた社会環境を説明できる. | <C-2-(2)-6)> |
8. | ノーマライゼーションの考え方を説明できる. | <C-2-(2)-7)> |
9. | 小児の長期口腔保健管理を説明できる. | <C-3-(2)-3)> |
10. | 乳歯と根未完成永久歯の歯髄炎の診察・検査と診断を説明できる. | <F-2-(6)-1)-②-4)> |
11. | 乳歯と根未完成永久歯の歯髄炎の処置法の種類と適応症,予後及び手順と留意点を説明できる. | <F-2-(6)-1)-②-5)> |
12. | 小児の歯の外傷の診察・検査と診断及び処置法と予後を説明できる. | <F-2-(6)-1)-②-6)> |
13. | 咬合誘導の概念を説明できる. | <F-2-(6)-1)-②-7)> |
14. | 保隙装置の目的と種類,適応症及び留意点を説明できる. | <F-2-(6)-1)-②-8)> |
15. | 障害者の身体的,精神的及び心理的特徴を説明できる. | <F-2-(6)-3)-1)> |
16. | 障害者の行動調整(行動管理)と歯科治療を説明できる. | <F-2-(6)-3)-2)> |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 歯内療法 | 乳歯の歯髄疾患 | 診査・検査と診断,歯髄処置 | 郡 | 10,11 |
2. | 〃 | 乳歯の根尖性歯周炎 | 感染根管治療,根管充填 | 〃 | 〃 |
3. | 〃 | 幼若永久歯の歯内療法 | 歯内療法上の留意点,治療法 | 〃 | 〃 |
4. | 歯・口の外傷 | 歯の外傷の状況と影響 | 有田 | 12 | |
5. | 〃 | 処置,経過 | 〃 | 〃 | |
6. | 外科的処置 | 乳歯の抜去,過剰歯の摘出,軟組織の処置 | 〃 | 〃 | |
7. | 咬合誘導法 | 咬合誘導の考え方 | 意義,目的,歯列・咬合の分析,X線写真分析 | 〃 | 13 14 |
8. | 〃 | 診査・検査と診断 | 保隙とその方法 | 原田 | 13,14 |
9. | 〃 | 〃 | 動的咬合誘導とその方法 | 有田 | 13 |
10. | 〃 | 〃 | 口腔習癖,軟組織の異常 | 〃 | 〃 |
11. | 歯科治療上注意すべき小児疾患 | 遺伝,染色体異常,感染症,循環器疾患他 | 原田 | 5,6,9 | |
12. | 障害者歯科 | 障害者とは | ノーマライゼーション,ユニバーサルデザイン | 〃 | 1,7,8,15,16 |
13. | 〃 | 歯科的問題 口腔保健 | 口腔の問題,心身の問題 治療方針と処置,定期健診の重要性 | 〃 | 2,5,9,15,16 |
14. | 〃 | 摂食・嚥下障害 | 摂食嚥下機能の発達と摂食機能障害およびその治療 | 有田 | 1,2,5,7,8,15,16 |
15. | 医療事故防止 | リスク管理 | 小児・障害者歯科における事故の特異性 | 白川 | 3,4 |
成績評価の方法
小児歯科学と障害者歯科学について筆記試験を行い,100点満点60点以上を合格とする.
再試験
行う.
教科書,プリント,参考書
参考書:小児歯科学 第3版,医歯薬出版,2007
参考書:障害者歯科ガイドブック,医歯薬出版,2004
WEBページ
連絡先
三留(mitome@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金(出向日を除く)17:00∼18:00/3F小児・教授室/633-7358)
有田(088-633-7359, kenji@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金(出向日を除く)17:00∼18:00/3F小児・助講室)
原田(088-633-7359, keiko@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金(出向日を除く)17:00∼18:00/3F小児・助講室)
郡(088-633-7359, yukiko@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: (月∼金(出向日を除く)17:00∼18:00/3F小児・第1研究室)