2009年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 4年(前期)

歯科麻酔学A 講義

Dental Anesthesiology

准教授・富岡 重正, 助教・江口 覚, 助教・高石 和美

1単位

形態

講義

授業目的

侵襲に対する生体防御反応の病態生理を理解し,肉体的苦痛を除去する方法を説明できる.また歯科治療中の安全管理と危機管理を理解し,局所麻酔法を説明できる.

授業概要

治療行為は口腔領域への侵襲にとどまらず生体全体に影響を与える.この生体侵襲を制御して生体を防御する必要がある.防御反応や生体制御を理解するために病態生理と基礎医学的知識を修得する.

授業テーマ

麻酔に必要な解剖学・生理学,医の倫理,局所麻酔, 有病者の全身管理

授業方法

講義形式 ビデオ,スライドを適宜用いる.

授業場所

第4講義室

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.歯科麻酔に関連する情報を客観的に理解し統合整理する基本能力を身につける<B-1-1)><A-1-2)>
2.歯科医師の義務と責任に関する基本的な知識,態度及び考え方を身につける.<A-4)><A-5-1)>
3.歯科医療における安全性への配慮と危機管理を理解する.<A-5-1)>
4.医療事故(死亡事故を含む),医療過誤などの可能性と対応を説明できる.<A-5-2)>
5.医療事故に関連した法律(行政処分,民事責任,刑事責任,司法解剖)の基本的事項を説明できる.<A-5-2)>
6.麻酔前に良好な患者一歯科医師関係を築くために必要な患者情報を収集する技法を理解する.<B-1-1))> <B-1-4)>
7.循環器系の構造と機能について説明できる.<D-2-3)-(3)>
8.脳神経系や末梢神経系の機能を説明できる.<D-2-3)-(5)>
9.呼吸機能について説明できる.<D-2-3)-(7)>
10.循環障害(虚血,浮腫,血栓,梗塞など)やショックの原因と成因及び転帰を説明できる.<D-4-3)>
11.バイタルサイン(血圧,脈拍,呼吸など)を列挙し,説明できる.<F-1-3)-(1)>
12.歯科治療中の全身状態に影響を及ぼす疾患を説明できる.<F-1-1))> <F-4-3))>
13.全身疾患を有する患者への薬物適用上の注意を説明できる.<F-1-3)-(1)>
14.局所麻酔の目的,種類と特徴,合併症,影響する因子を説明できる.<F-1-3)-(3))>
15.血管収縮薬の種類と特徴を説明できる.<F-1-3)-(3)>
16.局所麻酔の合併症を説明できる.<F-1-3)-(3)>

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.基礎歯科麻酔学解剖学
麻酔に必要な解剖学
富岡2, 5
2. 〃生理学
神経機能
8
3. 〃 〃
脳循環
4. 〃 〃
循環動態の制御
7, 10
5. 〃 〃
呼吸機能と肺循環
9
6.麻酔学総論麻酔概論
麻酔の概念と歴史
1, 2
7. 〃法と倫理
医事紛争と法律
4, 5, 6
8.局所麻酔学種類
種類と作用機序など
14, 15
9. 〃実施方法
方法と注意点
8, 15
10. 〃偶発症
原因,診断,対応策
16
11.全身管理バイタルサイン
血圧,脈拍,呼吸など
高石11
12. 〃有病者
循環器疾患,脳血管障害など
富岡12, 13
13. 〃 〃
呼吸器疾患,代謝性疾患など
14. 〃 〃
精神疾患,訪問歯科診療など
12,13
15. 〃 〃
アレルギー

成績評価の方法

講義内容を中心に筆記試験(マークシート方式)を行う.
テスト(100点満点)で60点以上を合格とする.出欠席状況も考慮する.

再試験

行う.

教科書,プリント,参考書

参考書:歯科麻酔学 第6版,医歯薬出版,2003

参考書:臨床歯科麻酔学 第2版,永末書店,1995

参考書:ミラー麻酔科学 第6版,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2007

参考書:General Anesthesia Butterworths 1989

参考書:Local Anesthesia of the Oral Cavity W.B.Saunders Co.1995

連絡先

富岡(088-633-7367, tomioka@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月-金17:00∼18:00/6F歯科麻酔・第4研究室)
江口(088-633-7367, seguchi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月-金17:00∼18:00/6F歯科麻酔・第5研究室)
高石(088-633-7367, takaisi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (月-金17:00∼18:00/6F歯科麻酔・第5研究室)