2009年度 薬学部 薬学科 学部課程 薬学科 — [必修] 2年(後期)

2009年度 薬学部 創製薬科学科 学部課程 創製薬科学科 — [必修] 2年(後期)

生体分子の有機化学

Bio-organic Chemistry

教授・大髙 章

1単位

形態

講義

目的

生体分子の機能と医薬品の作用を化学構造と関連づけて理解するために,それらに関する基本的知識を,生体分子の有機化学的側面から理解させる.

概要

生体分子の基本構造とその化学的性質に関する知識を教授し,生体分子の機能を有機化学的側面から理解させとともに,医薬品の作用発現における分子的側面について講義する.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC-6-(1) に相当

注意

薬物の生理作用の発現や細胞内の情報伝達などの様々な現象は,どのような原理・原則に基づき起こっているのでしょうか?タンパク質―タンパク質相互作用に代表される生体分子間の相互作用が大きく関与していることは間違いありません.さて,これら分子間相互作用を物質的側面から理解する際,有機化学は極めて大きな力を発揮します.有機化学を利用し,生命を見つめましょう.物質的側面から生命を見つめることは,薬学の得意とする分野の一つです.有機化学は,誰でも全く新しい化合物の創造者となりえる機会を与えてくれる魅力的な学問です.機能を持つ分子を創製しようとする知的作業は有機化学の特権です.

目標

1.生体分子の化学構造
  1. アミノ酸,ペプチド,タンパク質の有機化学について説明できる.
  2. 単糖,オリゴ糖,多糖について有機化学的に説明できる.
  3. ヌクレオシド,ヌクレオチド,核酸について有機化学的に説明できる.
  4. 脂質,生体膜について有機化学的に説明できる.
2.生体内で機能する複素環
  1. 複素環を含む補酵素の反応を有機化学的に説明できる.
3.化学から観る生体ダイナミクス
  1. 酵素反応を有機化学的に説明できる.
  2. 生体内反応・生体内分子の相互作用の可視化について化学的側面から説明できる.

計画

1.アミノ酸の化学(1)
2.アミノ酸の化学(2)
3.ペプチド・蛋白質化学(1)
4.ペプチド・蛋白質化学(2)
5.ペプチド・蛋白質化学(3)
6.代謝反応の化学(1)
7.代謝反応の化学(2)
8.代謝反応の化学(3)
9.代謝反応の化学(4)
10.糖化学(1)
11.糖化学(2)
12.糖化学(3)
13.核酸化学(1)
14.核酸化学(2)
15.Chemical Biologyとは
16.定期試験

評価

試験で評価する

再評価

実施する

教科書

ボルハルト・ショアー 第4版「現代有機化学」上,下巻,化学同人

連絡先

(研究室)本館6階,薬品合成化学分野(大高)
(Eメールアドレス)aotaka@ph.tokushima-u.ac.jp(大高)
オフィスアワー: いつでも結構です.