2009年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 3年(後期)

臨床心理学

Clinical Psychology

教授・佐藤 健二, 准教授・原 幸一, 助教・内海 千種, 准教授・境 泉洋

1単位

形態

講義

授業目的

臨床心理学の理論と実際の基礎を学習することを目標とする.

授業概要

近年,「心療歯科」・「口腔心療科」に注目が集まっている.心の問題やストレスから口腔の問題を持つ患者が増えているのである.そこで,本講義では,心の問題を扱う臨床心理学の理論と実際の基礎を概説する.具体的には,臨床心理学の対象となる問題,査定方法,代表的な介入技法を概説する.その際,医療領域でエビデンスを示している,行動療法,認知療法,認知行動療法を中心とする.また,出来る限り,心理職と他職種との連携について論じる.

授業方法

講義型式

ビデオなどを用いて,臨床心理学の理論と実際の基礎を学ぶ.

授業場所

火曜2時限 第4講義室

注意事項

試験は学生便覧の歯学部規則を満たしている者に対して行う.私語厳禁(他の受講生に迷惑).授業開始時に出席・質問票を配布する.以降の遅刻者は欠席者とみなす.出席・質問票には,必ずコメントを書く(コメントの無い者も欠席扱い).

授業計画

内容担当
1.
臨床心理学とその対象(不安障害など)
佐藤
2.
臨床心理学における測定方法(投映法など)
3.
無意識を重視する心理療法(催眠療法,精神分析,分析心理学)
4.
すべての心理療法の基礎:クライエント中心療法
5.
臨床心理的地域援助:予防・早期介入
6.
行動理論と行動療法(レスポンデント条件付けとオペラント条件付け)
7.
ひきこもりと歯科診療
8.
うつ病への認知療法
佐藤
9.
パニック障害への認知行動療法
10.
外傷経験時の心理的問題とその支援:概説
内海
11.
外傷後ストレス障害への心理療法:持続エクスポージャー法を中心に
12.
遊戯療法:虐待,外傷後ストレス障害との関連において
13.
学校における心理的問題とその支援(不登校,特別教育支援など)
14.
医療における心理的問題とその支援(HIV/AIDSなど)
15.
歯科心身症に対する認知行動療法
佐藤
16.
試験

成績評価の方法

評価は筆記試験により行う.100点満点で60点以上のものを合格とする.

再試験

行わない.

教科書,プリント,参考書

教科書:使用しない.

参考書:適宜,紹介する.

連絡先

satoken@ias.tokushima-u.ac.jp