臨床血液学
Haematology
目的
赤血球,白血球の形態,機能,ならびにこれらの血球系の疾患を学習する(二宮).主として出血性疾患の理解(尾崎,賀川)と,診断に必要な検査の意義や方法と疾患との関係を理解させる(梅野).
概要
血液学の基礎,各種血液疾患の病態や検査値,血液学的及び止血学的検査法の原理や技術,臨床的意義などについて教授する.(オムニバス方式) (二宮):赤血球,白血球の形態と機能,さらに各種血液疾患の症状・診断・検査値について述べ,臨床血液検査の重要性を教授する. (尾崎・賀川):血小板形態および止血・凝固機構,出血性あるいは血栓性疾患について教授する. (梅野):血液学的検査,出血・血栓傾向の検査,さらに染色体検査について教授する.
注意
わかりやすく講義するが,疑問点はそのときに質問するように心がけて下さい.予習,復習に努めて下さい.
目標
1. | 血液の生理と病態,各種血液疾患の病態や検査値,血液学的および止血学的検査法の原理や技術,臨床的意義などについて理解する. |
計画
1. | 総論(血液の成分,機能,産生と崩壊)(二宮:60分×15回) |
2. | 血球の分化·成熟と造血因子(二宮) |
3. | 赤血球の形態と機能,ならびに疾患(鉄欠乏性貧血,再生不良性貧血,溶血性貧血など)(二宮) |
4. | 白血球の形態と機能,ならびに疾患(細菌,ウイルス感染症やアレルギー疾患に伴う白血球数と分類の変動,白血病,悪性リンパ腫など)(二宮) |
5. | M蛋白血症の診断,症状(二宮) |
6. | 造血器の構造,機能(二宮) |
7. | 赤血球・白血球系の疾患と臨床検査(まとめ),小試験(二宮) |
8. | 巨核球・血小板の形態,生産,機能,止血機構,凝固線溶系のしくみ(尾崎:120分×1回) |
9. | 出血傾向・血栓傾向と各疾患,造血幹細胞移植(賀川:120分×1回) |
10. | 血液学的検査法①採血法,末梢血液検査(梅野:120分×6回) |
11. | 血液学的検査法②骨髄検査,特殊血液形態学的検査(梅野) |
12. | 血液学的検査法③赤血球系・白血球系の特殊検査,赤沈(梅野) |
13. | 出血傾向・血栓傾向検査法①血小板・凝固系検査(梅野) |
14. | 出血傾向・血栓傾向検査法②凝固抑制物質・線溶系・血管系検査(梅野) |
15. | 染色体検査および遺伝子検査(梅野) |
16. | 試験 |
評価
二宮:筆記試験で評価し,試験は2回行う.7回の授業が終了した後と,定期の前期試験日.それぞれ50点満点とし,2回の合計が60点以上を合格とする.尾崎・賀川:筆記試験で評価する.100点満点の60点以上を合格とする.梅野:毎日の小テストと定期試験の成績を合わせて評価し,100点満点の60点以上を合格とする.なお,各教員の試験で合格することが必要である.
教科書
臨床検査技術学11 「血液検査学」:古沢新平・磯部淳一著(医学書院)
臨床検査学講座「血液検査学」:奈良信雄 他著(医歯薬出版)
血液細胞アトラス:三輪史朗・渡辺陽之輔著(文光堂)
参考資料
適宜紹介する.
連絡先
- オフィスアワー: 二宮教員研究室(3階),昼食時および17時∼18時