2009年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 学部課程 — 2年(後期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 学部課程 — 2年(後期)

実用フランス語演習I (その2)

教授・田島 俊郎

2単位

目的

大人になって始めた外国語について,仕方がないことなのだけれど悔しいのは,実際の知的レベルよりずっと低いこともわからなかったり言えなかったりすることです.母国語だったら小学生にも言えるようなことも,語彙が足りないためにわからない,うまく言えない.そんなフラストレーションを感じてしまいます. そろそろフランス語の雰囲気はつかめたという君.語彙を増やすためには,そろそろ自分の知的レベルにあったものを読み始めよう.聞き話せるようになるためにも,読んでことばの奥にあるもののとらえ方考え方に慣れるようにしよう.

概要

フランス語で読み,フランス語で発信する世界.

キーワード

フランス語

注意

全学共通教育のフランス語基礎および初級の単位を修得しているか,それと同等以上のフランス語能力が必要.

目標

1.外国の事情をフランス語で情報収集できる能力と,日本の事情をフランス語で発信する能力の獲得.

計画

1.音声や動画を使って聞き取り,発音する能力を訓練します.音声教材としてはフランスのニュースや映画などの現在進行中の題材も使うようにします.
2.「知的な」会話は,「読む」「書く(文を構成する)」能力なしには成り立ちません.挨拶や天候,体調を尋ねるだけの会話(から始めなきゃならないにしても)からもっと中身のある会話に進むには話したい,聞きたいトピックスの語彙を持っていなければなりません.そこで,フランスの中学や高校の,公民や哲学,歴史の教科書などから抜粋したさまざまのトピックを読んで語彙を身につけます.
3.そんな教科書の中に出てくる,例えば「人権」や「差別」や「知」や「宗教」や「失業」などなどの語彙は,多かれ少なかれわれわれも中学校や高校で学び,そして今,大学で考えつつあることばです.日本語に直訳すれば自明の概念であったりします. だから訳語さえわかれば大丈夫,,,のはずだったんですが.
4.いや,確かに横書きを縦書きに変えたり,縦書きを横書きに変えるだけで変換できるものもあります.でも思考方法って結構言語に規定されちゃう部分もあるんですよね.日本語で話すためにいかにわれわれが日本の文化に寄りかかっているのか,外国語で読み,外国語で話す際,議論する時に思いがけず気づかされることもあります.外国語の議論を理解するためにこちらの想像力を動員する必要もあります.そういったことも含めて考えましょう.

評価

出席および授業中の発言を重視します.

再評価

行いません.

教科書

コピーを配布します.また音声や映像教材も使用します.

連絡先

田島(088-656-7144, tajima@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 田島俊郎:木曜日12時から13時まで