日本言語基礎研究I (前期)
教授・岸江 信介
2単位
目的
この授業では,日本語学概論の音声·音韻・アクセントについての講義をする.音声学に関する基礎的な知識を身につけること,日本語学各分野への興味づけを行うことを目的にする.音声を科学的に追究するという姿勢を学び,音声学の研究成果を概説的に学習する.科学的視点での,ものの見方,とらえ方などを音声科学の諸事例を参照·検討することによって深めてみたい.なお,徳島市内の音声・アクセント調査をフィールドワークとして実施し,各自が資料収集にあたり,分析を行う.
概要
国語学·日本語学·日本語教育等で基礎となる学習を行うが,基礎研究Ⅰでは主に日本語の音声·アクセントなどを幅広く取り上げ,概説的な授業のあと,徳島市内の音声・アクセントの資料を集め,分析を行う.
注意
授業は,講義形式を原則とするが,受講生各人が興味を持つ分野について,レポートを提出する.学期末毎にテストを行うこともある.
目標
1. | 日本語を科学的な視野からとらえ,日本語学の基礎を理解する. |
計画
1. | (1)音声研究入門 |
2. | (2)音声とは? |
3. | (3)聴音音声学と音響音声学 |
4. | (4)音声器官と発声の仕組み |
5. | (5)母音と子音 |
6. | (6)拍と音節 |
7. | (7)日本語のポーズとイントネーション |
8. | (8)日本語のアクセント |
9. | (9)音声の対照研究 |
10. | (10)日本語の方言音声1 |
11. | (11)日本語の方言音声2 |
12. | (12)日本語音声の音響分析1 |
13. | (13)日本語音声の音響分析2 |
14. | (14)徳島市内アクセント世代調査1 |
15. | (15)徳島市内アクセント世代調査2 |
16. | (16)総括 |
評価
評価は,徳島市域調査レポート(40%),出席(40%),小テスト(20%)を目安とする.
再評価
無
教科書
教 材:授業でプリントを配布する.
参考書:各分野で必要な論文·図書を紹介する.
参考資料
今石元久編『音声研究のパラダイム』和泉書院
連絡先
- オフィスアワー: 火曜日12∼13時 総合科学部1号館3階(2307) 656-9309:kishie@ias.tokushima-u.ac.jp
備考
ICレコーダー等の音声機器の使い方,音声編集の方法の説明を行う.