スポーツマネジメント特論演習
准教授・長積 仁
2単位
目的
スポーツ競技は,どんな種目であれ,勝つこと,そして勝ち続けることが人気を得るための,そして人気を持続するための必須条件といっても過言ではない.勝つため,また勝ち続けるためには,膨大な資本を投下しなければならず,現行のスポーツ振興システムでは,学校と企業とにその基盤を頼らざるを得なかった.しかしながら,勝つことが全てという考え方では,スポンサー企業はつかないし,より多くの競技人口がいて,より多くのファンがいること,つまり魅力的な市場が構成されているか,また市場が形成される可能性があるか否かが,スポーツビジネス成立の絶対条件である. スポーツ経営とは,「する·みる·支える·創る·育てるといったスポーツ活動やスポーツと人(組織)とのかかわりを密接にすることを目的とし,諸資源の展開を図ること」である.かかる意味において,このクラスでは,スポーツビジネスというものを成立させるために必要なマーケティングやマネジメントに関するスキルとテクニックを身につけることに主眼を置く.
概要
実践科学であるスポーツマネジメントに必要なスキルとテクニックを身につける.
キーワード
スポーツ経営,スポーツビジネス,フィールド・リサーチ
注意
授業の一部は,学外でのフィールドワークによって行う.
目標
1. | 1.調査の企画立案をはじめとした実践に基づく調査スキルと分析テクニックの獲得 |
2. | 2.組織の設立·戦略の策定·事業の立案と運営に関する実践的なスキルとテクニックの獲得 |
3. | 3.人を引きつけるプレゼンテーション能力と様々な関係をデザインするために必要なコーディネートやコンサルティング能力の獲得 |
計画
1. | 1.スポーツマネジメント(マーケティング)の二面性とプロトタイプのビジネスモデルに対する理解 |
2. | 2.スポーツスポンサーシップの構造:権利ビジネスと企業とスポーツの関係性への理解 |
3. | 3.文献抄読:ブルー・オーシャン戦略及び組織的知識創造の新展開 |
4. | 4.文献抄読:見えざる資産の競争力及びソーシャル・キャピタル |
5. | 5.文献抄読:ピグマリオン・マネジメント及びリソース・ベースト・ビュー |
6. | 6.スポーツ振興システムの現状と課題 |
7. | 7.戦略的スポーツ振興とまちづくり |
8. | 8.文献抄読:ケース・スタディ学習法及び選択バイアスの罠 |
9. | 9.文献抄読:分析力の本質及びビジネス分析の実践法 |
10. | 10.文献抄読:マーケティングに統計を活かす及びエビデンス・マネジメント |
11. | 11.研究法・方法論のまとめ |
12. | 12.総合的考察:ヘルスケア市場の競争戦略 |
13. | 13.なぜ中年社員を再活性化できないのか |
14. | 14.修士論文プロポーザルのプレゼン |
15. | 15.修士論文プロポーザルのプレゼン |
16. | 16.修士論文プロポーザルのプレゼン |
評価
評価は,「授業への参加意欲」「レポート」「プレゼンテーション」の3つによって総合的に行う.
教科書
教材:資料を適宜配布する.
連絡先
長積(3118-1, 088-656-7286, nagazumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 授業開講時間外に随時対応する. e-mail: nagazumi@ias.tokushima-u.ac.jp
備考
隔年開講(H21年度は開講)