地域調査実習AI
教授・平井 松午
1単位
目的
歴史地理学の目的は,歴史的景観や歴史的空間の形成・変容過程を明らかにすることであり,そのためには,資料調査(インドアワーク)や現地調査(フィールドワーク)にもとづく実証的な分析が必要となる.本授業では,実際に歴史的資料の分析や現地調査を行い,地域調査の面白さや醍醐味を肌で感じてもらうことを目的としている.調査結果については分析を加え,報告書や歴史地図としてまとめる予定である.調査テーマとしては,「景観復原」を題材に調査実習を行うとともに,画像処理やGIS分析なども予定している.
概要
歴史地理学実習
キーワード
地域調査,歴史地理学,景観復原,吉野川
注意
地域調査法AI ・II では地域調査の理論と技法を,地域調査実習BI ・II では地域調査の実践と応用を学ぶことになるので,両者を併せて前後期とも受講することが望ましい.ただし,本授業は実習という性格のため,受講者数を制限する場合がある.また,現地調査等については定められた授業時間外(休暇中や週末など)を利用して,宿泊または日帰りで行う場合がある.
目標
1. | 地域調査の立案と設計,情報の入手,仮説と検証の手続きなど,地域調査を遂行するのに必要な技術や能力を習得する. |
計画
1. | 歴史地理学研究の目的と分析方法(GIS分析を含む) |
2. | 歴史地理学研究で用いる資料 |
3. | GISを用いた歴史地理学分析 |
4. | 調査テーマと調査対象地域の設定 |
5. | 調査予定地の見学 |
6. | 調査計画書の作成 |
7. | 調査テーマに関する文献調査 |
8. | 文献研究の報告 1 |
9. | 文献研究の報告 2 |
10. | 調査地域についての資料収集 |
11. | 収集資料の分析報告 1(GIS分析を含む) |
12. | 収集資料の分析報告 2(GIS分析を含む) |
13. | 研究仮説の組み立て |
14. | 調査対象地域の予備調査 1 |
15. | 調査対象地域の予備調査 2 |
16. | 予備調査のまとめ |
評価
授業中に課せられるレポートや報告内容,調査時における姿勢や分析力,出席状況をもとに評価を行う.
再評価
再試験はない.
教科書
教科書はとくには使用しない.必要な資料については適宜配布する.参考書としては,有薗正一郎ほか編『歴史地理学調査ハンドブック』古今書院,2,800円がある.
連絡先
平井(2116, 088-656-7159, hirai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 研究室 1号館中棟1階 水曜日12:00∼13:00
備考
隔年開講(平成21年度開講,平成22年度は開講せず )