2009年度 人間·自然環境研究科 自然環境専攻 修士課程 選択科目 数理科学 — 1年(後期), 2年(後期)

応用数理特論演習

准教授・大沼 正樹

2単位

目的

弾性体・流体の力学, 熱伝導の理論, 反応・拡散の理論, 電磁気学など偏微分方程式で適切に記述される物理現象は多い. この講義ではこのような物理現象を表す偏微分方程式から楕円型方程式に題材を絞りその解法および得られた解の性質について理解していく.

概要

まず始めに初等解析学の基礎から復習し, 講義のテーマである楕円型方程式についての概説を講義形式で行い, 解説内容の理解のために簡単な問題について演習を行う.

キーワード

偏微分方程式,楕円型方程式

注意

微分積分学の基礎知識を利用するので必要に応じて微積分学の教科書も参照すること.前期に開講される「応用数理特論(火曜日9·10講時)」を受講していることが望ましい.

目標

1.楕円型方程式の様々な解法を理解し簡単な問題に適用できるようになる.

計画

1.以下の内容を予定しているが,受講生の理解度に応じ変更することもある.
2.ラプラシアンと極座標変換
3.境界値問題とその性質(その1)
4.境界値問題とその性質(その2)
5.円内部のDirichlet問題
6.Poisson積分
7.円環領域でのDirichlet問題(その1)
8.円環領域でのDirichlet問題(その2)
9.円環領域でのDirichlet問題(その3)
10.球内部のDirichlet問題(その1)
11.球内部のDirichlet問題(その2)
12.球内部のDirichlet問題(その3)
13.非同次のDirichlet問題(その1)
14.非同次のDirichlet問題(その2)
15.非同次のDirichlet問題(その3)
16.まとめ

評価

授業への取り組み状況およびレポート等の提出物により総合的に評価する.

教科書

必要に応じて資料を配布する.

参考資料

『偏微分方程式』 スタンリー・ファーロウ著, 朝倉書店

連絡先

大沼(088-656-7225, ohnuma@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日 12:00∼12:50 総合科学部1号館南棟2階1227室,E-mail: ohnuma@ias.tokushima-u.ac.jp