2009年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 2年(前期, 後期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 2年(前期, 後期)

日本文学基礎研究I

教授・原水 民樹

4単位

目的

日本古典文学における異本の意味を理解させるとともに,写本を読むための基礎的能力を身につけさせる.また,徒然草の読解を通して,日本中世知識人の思想・信条・価値観・美意識等を認識させることを目的とする.

概要

本授業は,徒然草の最も古い写本とされる静嘉堂文庫蔵正徹自筆本を教科書に用いる.時間ごとに担当となった受講生が,通読・解釈を行った上で,疑問点・問題点を提起し参加者全員で討議する形で進める.

キーワード

異本,徒然草,日本の中世,古人の思考

関連科目

日本史基礎研究II,日本文学基礎研究II

目標

1.変体仮名の習得
2.古人の価値観を知る

計画

1.徒然草及び兼好についての概説
2.「花は盛りに」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
3.「祭過ぎぬれば」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
4.「家にありたき木は」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
5.「身死して財残ることは」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
6.「悲田院尭蓮上人は」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
7.「こころなしとみゆる者も」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
8.「人の終焉の有様の」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
9.「栂尾の上人の」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
10.「御随身秦重み」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
11.「明雲座主」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
12.「灸治あまたところになりぬれば」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
13.「四十以後の人」の段の注解と鑑賞及び問題点の検討
14.ビデオ鑑賞
15.まとめ
16.レポート提出

評価

期末のレポートと各時間における受講姿勢を総合して判定する.

再評価

行わない

教科書

徒然草(下)(笠間影印叢刊31)笠間書院 平成13年 1300円

参考資料

新・旧日本古典文学大系『徒然草』(岩波書店),日本古典集成『徒然草』(新潮社),田辺爵『徒然草諸注集成』(右文書院)

連絡先

原水(1棟3階中棟2322, 088-656-7113, haramizu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日14時30分∼15時30分