2009年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 欧米文化 — 1年(前期), 2年(前期)

欧米史特論(ヨーロッパ史特論)

教授・佐久間 亮

2単位

目的

イギリス領アフリカにおける自然保護の歴史をテーマとする.イギリス人が自然の限界を深刻に認識しはじめた19世紀以降,英領アフリカを舞台とした自然保護の試みがおこなわれた.前期は,この運動が生じてくる英本国の文化的背景について,J.マッケンジーの研究を主に参照しながら論じる.自然の限界に直面して,保護思想が出現し,さらには保護運動へとつながっていくというような予定調和的な見方はここではしない.むしろ,保護主義とは一見無関係な,諸イデオロギー·運動の絡まりあいの中から自然環境保護の現代的な運動が生まれてくる様を検討したい.

概要

イギリス環境史の可能性

キーワード

自文化中心主義,野生動物保護,文化移植,植民地主義,国立公園運動

注意

上記の英語文献を参照しながら話を進めるので,受講者は相応の英語力が必要である.

目標

1.·英語論文の基礎的読解力を養成する
2.·史料批判の方法を体得する

計画

1.J.M.MacKenzie,Empire of Nature:Hunting,Conservation and British Imperialism,1988. を輪読する.
2.適宜,背景的知識を養成するための講義をおこなう.

評価

平素の授業での取り組みを評価する.

再評価

行わない

教科書

コピーを配布する.

連絡先

佐久間(2327, 088-656-7152, sakuma@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜12∼13時