2009年度 人間·自然環境研究科 自然環境専攻 修士課程 選択科目 生命科学 — 1年(前期), 2年(前期)

生理環境論

教授・小山 保夫

2単位

目的

化学物質数はニ千万種類を越え,化学物質に囲まれて生活をしていると言っても過言ではない.環境系学術誌に掲載されている原著論文を利用して,環境中にある化学物質が生体に与える影響を細胞レベルで解説する.

概要

化学物質による細胞死の多様性(アポトーシス,ネクローシス,オンコーシス)について解説する.

注意

大学院生は自分の実験に集中することが大切.実験が忙しい時には受講時間を調整する.

目標

1.自分に関係する化学物質の危険性を認識できるようにする.

計画

1.細胞の生死(特に細胞死の多様性について)について(1)ネクローシス
2.細胞の生死(特に細胞死の多様性について)について(2)アポトーシス
3.細胞の生死(特に細胞死の多様性について)について(3)その他の細胞死
4.生死の間にある「死んで行く」という現象(細胞死のプロセス)について(1)ネクローシス
5.生死の間にある「死んで行く」という現象(細胞死のプロセス)について(2)アポトーシス
6.生死の間にある「死んで行く」という現象(細胞死のプロセス)について(3)その他の細胞死
7.化学物質による細胞死のパターンについて(1)単純な細胞死
8.化学物質による細胞死のパターンについて(2)複雑な細胞死
9.化学物質による細胞死を回避する方法について(1)細胞保護作用
10.化学物質による細胞死を回避する方法について(2)細胞死プロセス抑制作用
11.細胞レベルの現象から何が推定でき,何が推定できないか(1)実験の利便性
12.細胞レベルの現象から何が推定でき,何が推定できないか(2)実験の限界
13.細胞レベルの現象から何が推定でき,何が推定できないか(3)結果の解釈
14.毒性科学および環境科学系の学術誌に掲載されている論文を用いて,生体への影響予測の可能性と限界(1)Toxicology
15.毒性科学および環境科学系の学術誌に掲載されている論文を用いて,生体への影響予測の可能性と限界(2)Toxicology In Vitro
16.総括

評価

個体レベルでの影響評価と細胞レベルでの毒性評価を正確に論議できれば良い.よって,成績評価は主にディスカッションの中で行う.

再評価

なし.

教科書

Envirnmental Toxicology and Pharmacology,Environmental Toxicology などの原著論文を用いる.

連絡先

小山(3N06, 088-656-7256, oyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 講義後30分間·細胞情報学研究室(3N06)·oyama@ias.tokushima-u.ac.jp