2009年度 総合科学部 学部課程 新カリキュラム・学部共通科目 — [必修] 1年(前期)

基礎ゼミナールⅠ

准教授・今井 晋哉

2単位

目的

「基礎ゼミナールⅠ総論」を参照すること.

概要

本クラスの課題は,まず第一に論説文の講読に慣れること,第二に指定テキストのテーマである今日の日本社会の抱える諸問題(不安定な雇用,格差の拡大と貧困,福祉の機能不全,政治の問題等々)とその背景についての基礎知識や基本的な問題意識を獲得することです.また,クラスでの質疑応答や討論などの機会を通じて,受講生の皆さん同士の交流が深まること,これもこの「基礎ゼミナール」の重要な目的の一つです. 指定テキストは,2006年から07年にかけて『朝日新聞』に連載された特集「分裂にっぽん」をもとにしています.新聞の特集記事ですので,専門的研究論文に比べれば読みやすいはずです.無論,とりあげられている事象や問題は非常にアクチュアルな,現在進行形のものばかりです. この「ゼミ」の時間が,皆さんが,私たちの住む今日の日本社会の現状へ目を向け,さまざまな諸問題に関心をもち,問題意識を深め,視野を広げるきっかけになってくれれば,と思っています.

キーワード

不安定な雇用,格差の拡大と貧困,中流層の分裂,市場原理と規制緩和,新たな「公」の構築

注意

「基礎ゼミナールⅠ総論」を参照すること.

目標

1.「基礎ゼミナールⅠ総論」を参照すること.

計画

1.初回は,この演習の進め方,指定のテキスト,家庭学習のことなどについてのガイダンスや自己紹介を行います.
2.その後,毎回の「ゼミ」の時間には,その日に講読する部分について,その要旨を理解し,問題点を確認するという作業を中心に行います.
3.続いて,講読部分の内容に関して質疑応答や討論を行います.
4.なお毎回,予め担当者を決めておき,担当部分の内容を要約し,問題点を整理したペーパーなどを用意してきてもらうことにします.そして,その日の担当者には授業の前半にペーパーなどにもとづいて,簡単な報告をしてもらいます.それらのやり方については事前に説明しますので,特に心配は要りません.
5.期末レポート用には,各自でテーマに関係する別の文献を選んで,読んでもらう予定です.
6.なお5月には附属図書館の案内やインターネットを使った文献・情報検索の案内も予定しています.
7.以上について,より詳しいことは初回のガイダンスの時に説明します.

評価

出席状況,授業時に割り当てられる課題=報告,質疑応答や討論への参加状況,期末レポートにより総合的に評価します. より具体的には開講時に説明します.

再評価

行う場合もあります(「期末レポート」の再提出など).

教科書

朝日新聞「分裂にっぽん」取材班『分裂にっぽん 中流層はどこへ』(朝日新聞社, 2007年).徳島大学生協で販売しています.受講者は予め購入しておいてください.

参考資料

必要に応じて授業時に配付します.また,上記テキストの他にも,テーマに関する興味深い文献は多数あります.授業時に少しずつ紹介していこうと思います.

連絡先

今井(1319, 088-656-7139, shi-imai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日 16:30-18:00