生活と社会 / 社会学のパースペクティブ
Living and Society / Sociological Perspectives
平成19年度以前の授業科目:『生活と社会』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『生活と社会 / 社会学のパースペクティブ』
准教授・矢部 拓也
2単位
水(7・8) 全(全)授業の目的
私たちを取り巻く「社会」とは,どのように成立しているのか? <社会的なもの>と<個人的なもの>とはどのような関係にあるのか? 私たちの日常生活とマクロな社会の構造や変容とはどのような関連をもつのか? 本講義では,社会学の基礎的な概念や理論を用いて,各々が日常的に経験している「社会」を理解する視座である「社会学的想像力」を獲得することを目指す.
授業の概要
イギリスの社会学者アンソニー·ギデンズが,社会学の入門書として書いた「社会学:改訂第3版」をテキストとする.毎回一つのテーマを設定して,それに関する社会学の用語や考え方を用いて問題点を論じる.ギデンズは,アメリカ中心の社会学を英国流に書き換えながら論じている.我々は,これを日本での自分たちの生活をもとに書き換える作業をすることで,ギデンズが見逃している視点や,欧米と共通する視点を議論してゆく.また,日本の今日的な話題も加えながら授業を進めて行く.
キーワード
現代社会,都市社会学,格差
受講者へのメッセージ
単に座って講義を聴くのではなく,これまでの自分の身の回りの経験を元に自分なりの社会を語れるようになってもらいたいと考えている.社会に対するいろいろな疑問や不満を持っている人の参加を期待する. .
到達目標
1. | 自分たちの身近な生活世界と<社会>とのつながりを語れるような「社会学的想像力」を身につける |
授業の計画
1. | オリエンテーション |
2. | 基礎編1.社会学とは何か(1章) |
3. | 基礎編2.社会学の調査方法(20章) |
4. | 基礎編3.社会学の理論(21章) |
5. | 5回以降はテーマ編として,受講者と相談の上,興味あるテーマを選び取り上げてゆく.また,テキストの内容以外の現代的な問題も話題にする予定である.現在の所は以下のトピックスを考えている |
6. | 文化,社会,個人(2章) |
7. | 社会的相互作用と日常世界(4章) |
8. | ジェンダーとセクシュアリティ(5章)/負け犬の遠吠え |
9. | 身体ー摂食,病気,高齢化(6章) |
10. | 家族,婚姻,個人生活(7章) |
11. | 逸脱と犯罪(8章)·監視社会 |
12. | 社会成層と階級構造(10章) |
13. | ニート,フリーター,希望格差社会 |
14. | マスメディアとポピュラー文化(14章) |
15. | 都市と現代アーバニズム論(17章) |
16. | 萌える都市アキハバラ |
17. | 総括授業 |
成績評価の方法
期末レポート80%,出席20%.授業の進め方も含めて,初回の授業で詳しく説明するので,必ず出席すること.
再試験の有無
無
教科書
アンソニー·ギデンズ『社会学(改訂第3版)』 而立社 1998年 3600円
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: 木曜日12∼13時,矢部研究室(総合科学部1号館南棟2階 1228室)
備考
火9・10と同じ内容であり,重複履修はできないので注意すること.