言語文化特論A演習
教授・宮崎 隆義
2単位
目的
作品の精読を通して作品の芸術性を分析し,そこに込められた人間の精神文化の表層と深層を読み解くことを到達目標として,19世紀英国小説研究をテーマとする.言語で構築された虚構空間としての小説を文化事象として捉え,基礎的なアプローチの手法についての知識と方法を習得しつつ,その地域の言語文化として,その特質や意義に留意しながらその芸術性を分析することにより,その地域の文化の表層と深層を読み解くことを考える.
概要
言語文化特論Aを受け,さらに英語文化圏の文学作品を講読し,物語の構成と文体の特徴など文学的な特質を考察しながら,他言語文化圏の文学作品との関連も考えてみたい.取り上げる作品はトマス・ハーディの短篇小説を中心とし,日本の谷崎潤一郎などの作品も視野に入れ,日・英の文化を言語表現の面から比較考察してみたい.
キーワード
英文学,トマス・ハーディ,日本文学,谷崎潤一郎
注意
英文学だけでなく,日本文学の知識も養ってもらいたい.
目標
1. | 文学作品の理解とともに,日英の比較も試みる. |
計画
1. | 第1回 Hardyの短篇小説について |
2. | 第2回 Hardy, ``A Few Crusted Characters'' |
3. | 第3回 Introduction |
4. | 第4回 Tony Kytes, The Arch-Deceiver |
5. | 第5回 The History of the Hardcomes |
6. | 第6回 Superstitious Man's Story |
7. | 第7回 Andrew Sachel and the Parson and Clerk |
8. | 第8回 Old Andrey's Experience as a Musician |
9. | 第9回 Absent Mindedness in a Parish Choir |
10. | 第10回 The Winters and The Palmleys |
11. | 第11回 Incident in the Life of Mr. George Crookhill |
12. | 第12回 Netty Sargent's Copyhold |
13. | 第13回 谷崎潤一郎等,日本の作家作品との文体比較 |
14. | 第14回 物語の本質と日英の文化 |
15. | 第15回 総まとめ |
評価
授業への取り組み,発表,レポート等を総合的に評価する.
教科書
主としてプリントの使用とし,授業時に適宜用意して配布する.
参考資料
授業の進行に合わせ適宜配布する.
連絡先
宮崎(総合科学部1号館3階北棟 3309, 656-7131, miyazaki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火·木曜日 12時∼13時