2009年度 総合科学教育部 地域科学専攻(博士前期課程) 博士前期課程 基盤科学分野(理系) — [選択] 1年(前期)

基盤数学特論

教授・片山 真一

2単位

目的

現代の代数学の初歩から始めて,代数的整数論の基本的な知識と手法について学ぶことを目的とする.特に代数体の整数環の類群および単数群の構造についての基本を学び,代数体のDedekindゼータ関数についての基礎を身につける.

概要

有理整数環の構造について学ぶことから始めて,可換体上の多項式環についての基本を学ぶ.また一般の可換環のイデアル論の基礎知識を習得する.有限体と有限体上の既約多項式の基本性質,フロベニウス写像などの有限体上のガロア理論の基礎についても学ぶ.また代数体での素数の分解,分岐についての基本例を学び,イデアル類群,単数群およびゼータ関数についての基本を習得する.

キーワード

類群,単数群,ゼータ関数

目標

1.代数体の整数論の基本について理解する.

計画

1.有理整数環
2.可換体上の多項式環
3.可換環のイデアルの基本性質
4.単項イデアル整域とユークリッド整域
5.有限体の例
6.有限体上の多項式環
7.有限体の拡大
8.有限体上の既約多項式
9.有限体のガロア対応
10.フロベニウス写像
11.代数体での素数の分解
12.2次体での素数の分解
13.ペル方程式と2次体の単数
14.リーマンゼータ関数
15.2次体のゼータ関数

評価

課題レポートの評価

再評価

再試用の課題レポートを課して評価を行う

教科書

数論入門 (山本芳彦 著)

連絡先

片山(1304, 656-7228, katayama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)