2009年度 総合科学教育部 地域科学専攻(博士前期課程) 博士前期課程 基盤科学分野(理系) — [選択] 1年(前期)

物質科学特論C

教授・三好 德和

2単位

目的

身の回りは,化学の産物である様々な物質で充たされている.その中で,有機合成化学が果たした役割は大きい.その際,様々な有機合成反応が開発された.一方,現在では,環境に配慮しない化学は社会に受け入れられない.しかし,環境に配慮する化学を行うためには,その基盤である有機化学の理論的知識無くしては達成できない.そこで,まず古典的な反応機構論から最新のものに至るまで,様々な反応機構論を学び,有機化学反応の反応機構を論理的に考えられるようになることを目標とする.

概要

まず古典的な反応機構論から最新のものに至るまで,様々な反応機構論を学ぶ.その上で,環境に配慮する側面を交え,近年開発された精密有機合成反応を学ぶ.

キーワード

有機合成化学

目標

1.まず古典的な反応機構論から最新のものに至るまで,様々な反応機構論を学び,有機化学反応の反応機構を論理的に考えられるようになることを目標とする.

計画

1.第1回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・有機リチウム試薬の合成と性質について1
2.第2回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・有機リチウム試薬の合成と性質について2
3.第3回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・有機リチウム試薬の合成と性質について3
4.第4回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・有機マグネシウム試薬の合成と性質について1
5.第5回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・有機マグネシウム試薬の合成と性質について2
6.第6回:典型金属元素を用いた有機合成反応とその応用・その他の有機金属試薬の合成と性質について
7.第7回:遷移金属を用いた有機合成反応とその応用・Pdを用いた有機合成反応1
8.第8回:遷移金属を用いた有機合成反応とその応用・Pdを用いた有機合成反応2
9.第9回:遷移金属を用いた有機合成反応とその応用・その他の遷移金属錯体を用いた有機合成反応
10.第10回:立体電子的効果と反応性について・Waldwin則について
11.第11回:立体電子的効果と反応性について・アノマー効果 について
12.第12回:有機合成反応における立体選択制について・カルボニル基への求核付加反応の立体選択制1
13.第13回:有機合成反応における立体選択制について・カルボニル基への求核付加反応の立体選択制2
14.第14回:有機合成反応における立体選択制について・エノレートの立体(EとZ)
15.第15回:総括授業

評価

毎回の出席状況とレポートにより評価.

再評価

なし

教科書

野依良治ほか編 大学院有機化学I·II(東京化学同人)

参考資料

A.J.カービー著(鈴木啓介訳)立体電子効果-三次元の有機電子論-(化学同人)

連絡先

三好(総合科学部3号館北棟2階 2N03, 088-656-7250, miyoshi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)