2009年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士後期課程

半導体デバイス物理特論

Semiconductor Device Physics

教授・大野 泰夫

2単位

形態

講義および演習

目的

半導体デバイスの動作の基本となる物理と,そのデバイスの電気特性との関連を理解する.

概要

半導体デバイス,特に各種電子デバイス,トランジスタの動作の基本となる電流輸送現象の物理,微細化トランジスタで問題となる高電界効果や短チャネル効果,デバイス動作の不良の原因となりやすい深い準位の挙動について,その物理的原理から解説する.

キーワード

半導体,デバイス物理,トランジスタ

関連科目

光半導体デバイス特論,無機光機能材料論

目標

1.1. 電子輸送現象をボルツマン輸送方程式を元に理解する.2. 微細トランジスタにおけるキャリア速度飽和現象,2次元電界分布効果を理解する.3. 半導体における深い準位の電気的な挙動をSRH(ショックレー・リード・ホール)統計を元に理解する.

計画

1.結晶の特徴と記述法
2.結晶の対象要素と物質定数 1
3.結晶の対象要素と物質定数 2
4.結晶の光学的性質 1
5.結晶の光学的性質 2
6.電気光学効果と非線形光学効果 1
7.電気光学効果と非線形光学効果 2
8.圧電気現象 1
9.圧電気現象 2
10.結晶中の音波1
11.結晶中の音波2
12.結晶中の音と光
13.薄膜の作製法1(特にPVD法:電子ビーム蒸着,MBE,スパッタリング,レーザアブレーション,イオン化蒸着)
14.薄膜の作製法2(特にPVD法:電子ビーム蒸着,MBE,スパッタリング,レーザアブレーション,イオン化蒸着)
15.薄膜の諸性質(特徴,電気的光学的性質,機械的性質)
16.テスト

評価

テーマに対応するレポートと最終回の総合テストにより評価する.

再評価

再試験は第1回の試験で60-40点までの者に対しておこなう. 評価点の最高は79点とする. 第1回試験において,40点未満の場合は再受講とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

小川智哉著,結晶工学の基礎,裳華房;権田俊一監修,薄膜作製応用ハンドブック,エヌ·ティー·エス

連絡先

大野(E棟2階南 A-7, 088-656-7438, ohno@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
富永(E棟2階南 A-6, 088-656-7439, tominaga@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

国際連携大学院担当教員科目のため英語授業となる場合がある.