現代社会と福祉
形態
講義
一般目標
現代社会と福祉制度や福祉政策の関係について理解する.社会問題に対して,福祉政策がどのような役割を果たしているかを理解する.福祉政策とほかの政策との関係を理解する.
授業概要
福祉制度の理念と意義について説明し,倫理および哲学を教授する.我が国における福祉制度の発展過程を示し,我が国の動向や課題について教授し,一人ひとりに課題を認識させる.福祉政策の論点を整理し,福祉供給部門等について教授する.各国の福祉に関する取り組みや考え方から,諸外国の動向や展望を教授する.福祉を取り巻く環境の変化により,社会福祉基礎構造改革の基本的方向や具体的内容を通して今後の展望について説明する.
授業方法
講義形式(視聴覚教材,プリントを適宜用いる)
授業場所
(1年次後期)金曜4・5時限目 第3講義室
行動目標 (到達目標)
1. | 社会福祉士として,現代社会を形成する福祉の理念と意義について説明できる. |
2. | 社会福祉士として,現代社会と福祉政策との関係について説明できる. |
3. | 福祉の理論と哲学について説明できる. |
4. | 福祉制度の発展過程について説明できる. |
5. | 福祉政策におけるニーズと社会資源について説明できる. |
6. | 福祉政策の課題を自ら明確にできる. |
7. | 福祉政策と関連のある政策について説明できる. |
8. | 諸外国の福祉について説明できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 現代社会と福祉 | 現代社会に求められるソーシャルワーカー | ソーシャルワーカーとは | 羽田 | 1 |
2. | 生活問題と福祉 | 生活問題・福祉とは | 福祉制度の理解と意義 | 〃 | 〃 |
3. | 社会福祉に関する現代的課題 | PBL1課題(児童虐待) | シナリオ提示,キーワード抽出 | 中野,二宮,吉岡,竹内 | 1,6,7 |
4. | 〃 | 〃 | 調査,資料収集 | 〃 | 〃 |
5. | 〃 | 〃 | 小グループディスカッション | 〃 | 〃 |
6. | 〃 | 〃 | 発表スライド作成 | 〃 | 〃 |
7. | 〃 | 〃 | プレゼンテーション | 〃 | 〃 |
8. | 〃 | 〃 | フィードバック | 〃 | 〃 |
9. | 〃 | 〃 | 振り返り総合討議 | 中野,吉岡,竹内 | 〃 |
10. | 〃 | PBL2課題(居宅高齢者の生活支援) | シナリオ提示,キーワード抽出 | 〃 | 1,2,6 |
11. | 〃 | 〃 | 調査,資料収集 | 〃 | 〃 |
12. | 〃 | 〃 | 小グループディスカッション | 〃 | 〃 |
13. | 〃 | 〃 | 発表スライド作成 | 〃 | 〃 |
14. | 〃 | 〃 | プレゼンテーション | 〃 | 〃 |
15. | 〃 | 〃 | フィードバック | 〃 | 〃 |
16. | 〃 | 〃 | 振り返り総合討議 | 〃 | 1,2,6,7 |
17. | 生活問題と福祉 | なぜ福祉政策が必要とされるのか | 福祉政策の概念 | 下泉 | 2 |
18. | 〃 | 〃 | 福祉制度と政策 | 〃 | 〃 |
19. | 福祉の原理 | 福祉の思想体系 | 福祉の哲学 | 〃 | 3 |
20. | 〃 | 〃 | 福祉の倫理 | 〃 | 〃 |
21. | 〃 | 福祉政策と福祉の原理 | 福祉政策と社会福祉専門職 | 〃 | 〃 |
22. | 〃 | 〃 | 福祉の原理と社会福祉専門職 | 〃 | 〃 |
23. | 〃 | 〃 | 権利擁護 | 〃 | 〃 |
24. | 〃 | 〃 | 自立支援 | 〃 | 〃 |
25. | 福祉の歴史 | 日本の福祉の歴史 | 前近代社会と福祉 | 〃 | 4 |
26. | 〃 | 〃 | 第二次世界大戦後の社会と福祉 | 〃 | 〃 |
27. | 〃 | 〃 | 現代日本と福祉 | 〃 | 〃 |
28. | 〃 | 海外の福祉の歴史 | イギリスの福祉の発達史 | 〃 | 〃 |
29. | 〃 | 〃 | アメリカの福祉の発達史 | 〃 | 〃 |
30. | 〃 | 〃 | 中国・韓国・その他の福祉の発達史 | 〃 | 〃 |
31. | 福祉政策の諸問題 | 福祉政策が抱える現代的課題 | 貧困・孤独・失業・要援護・偏見と差別・社会的排除・ヴァルネラビリティ・リスク・その他 | 〃 | 5 |
32. | 〃 | 〃 | 社会的包括・社会連帯・セーフティネット・その他 | 〃 | 〃 |
33. | 〃 | 福祉政策の国際動向 | 福祉政策課題と国際比較 | 〃 | 〃 |
34. | 福祉政策の策定過程 | ニーズと資源 | 需要とニーズの定義 | 〃 | 〃 |
35. | 〃 | 〃 | 福祉ニーズの理解とアプローチ | 〃 | 〃 |
36. | 〃 | 〃 | 資源の定義 | 〃 | 〃 |
37. | 〃 | 〃 | 資源の開発 | 〃 | 〃 |
38. | 〃 | 政策決定過程 | 政策決定過程の理解 | 〃 | 〃 |
39. | 〃 | 政策評価 | 政策評価の方法 | 〃 | 〃 |
40. | 社会福祉制度 | 社会福祉制度の論点 | 効率性と公平性・普遍主義と選別主義 | 〃 | 6 |
41. | 〃 | 〃 | 自律と依存・自己選択とパターナリズム・参加とエンパワメント・ジェンダー・福祉政策の視座・その他 | 〃 | 〃 |
42. | 〃 | 社会福祉関係法制の展開 | 社会福祉関係法制の理解 | 〃 | 〃 |
43. | 〃 | 地域での総合的支援 | 地域社会から考える | 〃 | 〃 |
44. | 〃 | 社会福祉の推進主体 | 政府・民間・その他 | 〃 | 〃 |
45. | 〃 | ソーシャルワークと社会福祉制度の活用 | サービスの利用と支援 | 〃 | 〃 |
46. | 福祉サービスの供給 | 福祉サービスの供給主体 | 政府部門・民間部門・ボランタリー部門・インフォーマル部門・その他 | 〃 | 〃 |
47. | 〃 | 福祉サービスの供給システム | 公私関係・再配分・割当・行財政計画・その他 | 〃 | 〃 |
48. | 〃 | 福祉サービスの供給とソーシャルワーカー | ソーシャルワーカーとしての関わり | 〃 | 〃 |
49. | 福祉サービスの利用 | 福祉サービスの利用主体 | スティグマ・情報の非対称性・受給資格とシティズンシップ・その他 | 〃 | 〃 |
50. | 〃 | 福祉サービスの利用過程 | 福祉サービスの利用と支援プログラム | 〃 | 〃 |
51. | 福祉政策と関連する政策 | 所得政策とソーシャルワーク | 所得保障について | 〃 | 7 |
52. | 〃 | 医療政策とソーシャルワーク | 保健医療について | 〃 | 〃 |
53. | 〃 | 教育政策とソーシャルワーク | 教育について | 〃 | 〃 |
54. | 〃 | 住宅政策とソーシャルワーク | 住宅について | 〃 | 〃 |
55. | 〃 | 労働政策とソーシャルワーク | 雇用について | 〃 | 〃 |
56. | 〃 | 権利擁護政策とソーシャルワーク | 人権擁護について | 〃 | 〃 |
57. | 海外の福祉 | アメリカ | アメリカの福祉 | 〃 | 8 |
58. | 〃 | イギリス | イギリスの福祉 | 〃 | 〃 |
59. | 〃 | 中国・韓国 | 中国・韓国・その他の福祉 | 〃 | 〃 |
60. | これからの社会福祉理論とソーシャルワーク | 社会福祉の将来像 | 21世紀型社会福祉について | 〃 | 1∼8 |
成績評価の方法
1年次の講義終了時点で中間試験を行い,さらに全講義終了後,筆記試験を行って合否判定を行う.評価は100点満点で60点以上を合格とする.
再試験
必要に応じて行う.
教科書,参考書
第12巻 現代社会と福祉 ミネルヴァ書房
参考資料
新社会福祉士養成講座 第4巻 現代社会と福祉 中央法規出版
WEBページ
連絡先
羽田(hada@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第1研究室 月~金 17:00~18:00
中野(6F 口腔保健学科第2研究室, 088-633-7963, nakano@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第2研究室 月~金 17:00~18:00
二宮(088-633-9030, ninomiya@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
吉岡(088-633-7543, masami@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第4研究室 月~金 17:00~18:00
竹内(yu-take@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第1研究室 月~金 17:00~18:00
備考
1~30回:1年次後期 金曜4・5時限目,31~60回目:平成21年度開講予定