高齢者看護学概論
Introduction to Gerontological Nursing
目的
高齢者の看護を初めて学ぶ人にとって,ガイダンスとなる科目である.高齢者を取り巻く環境,高齢者の理解に基づいた看護の基礎を理解し,高齢者看護学に対する興味や関心を高めることをめざす.
概要
超高齢社会における高齢者に対する生活支援および高齢者の心身の特徴,および高齢者を看護する者に求められる倫理観,生命観について学習する.また,オレムの看護理論を基盤とした高齢者のアセスメントの視点を理解し,高齢者のセルフケアを促進するための看護アプローチの基本を学習する.
注意
高齢者を深く理解するために,日頃から高齢者へ関心を持ち,参考書も読んでおくこと.
目標
1. | 高齢者看護の理念を理解する |
計画
1. | ガイダンス 高齢者看護学の位置づけと目標 |
2. | 現代の高齢者が生きてきた過程(多田) |
3. | 人口統計学的指標からの高齢者理解 |
4. | 高齢者の暮らし(多田) |
5. | 加齢に伴う身体的・心理的・社会的変化の特徴 |
6. | 高齢者の学習ニーズ(多田) |
7. | 疑似体験を通した高齢者の理解/演習:高齢者の疑似体験 |
8. | 〃 |
9. | 〃 |
10. | 〃 |
11. | 高齢者の権利擁護(多田) |
12. | 高齢者に対する保健医療福祉制度 |
13. | 介護保険制度の概要 |
14. | 介護保険制度と看護職の役割 |
15. | 高齢者の健康問題とヘルスアセスメント/オレムの理論を基盤にした高齢者アセスメント |
16. | アセスメントの実際/①十分な栄養・水 |
17. | アセスメントの実際/②十分な空気の摂取(呼吸) |
18. | アセスメントの実際/③十分な排泄 |
19. | アセスメントの実際/④十分な循環の維持 |
20. | アセスメントの実際/⑤危険の防止・正常性の維持 |
21. | アセスメントの実際/⑥活動と休息 |
22. | アセスメントの実際/⑦孤独と社会的相互作用 |
23. | 高齢者の生活の場の多様さと看護 |
24. | 高齢者の生活とQOL(グループワーク)① |
25. | 高齢者の生活とQOL(グループワーク)② |
26. | 高齢者の生活とQOL(グループワーク)③ |
27. | 高齢者の生活とQOL(グループワーク)発表会 |
28. | 〃 |
29. | テスト |
評価
レポート(20点),定期テスト(80点)
教科書
*中島紀恵子他:系統看護学講座 専門分野 20 老年看護学(医学書院) *奥野茂代他:老年看護技術 アセスメントのポイントとその根拠(NOUVELLE HIROKAWA)
参考資料
ケアリングとしての看護(西日本法規出版),私は3年間老人だった(朝日出版社),痴呆を生きるということ(岩波新書),老人看護学(金芳堂)
連絡先
多田(保健学科棟3階, 088-633-9033, tada@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜日16:00-18:00