2010年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 3年(前期)

コンピュータアーキテクチャ

Computer Architecture

准教授・佐野 雅彦

2単位

目的

1940年代にフォン·ノイマンにより開発された現在のコンピュータは急速な進歩を遂げている. この講義ではコンピュータアーキテクチャの基本を理解し,高性能化に不可欠なアーキテクチャを修得する.

概要

ノイマン型のコンピュータの基本概念と,各種の方式の歴史を踏まえた上で,計算機本体を構成する基本アーキテクチャを講義する. また,高性能化のための各種方式について講義し,計算機の将来について議論する.

キーワード

コンピュータアーキテクチャ,パイプライン,メモリシステム

目標

1.情報処理システムにおける既存のハードウエア及びソフトウエア技術の 特徴と問題点を理解し,今後必要とされる情報処理システム設計·構築の ための基本的概念と応用できる能力を修得する.

計画

1.計算機の歴史および性能評価法
2.数値表現形式と演算(2,10,16進数,小数,浮動小数)
3.アーキテクチャモデル(計算のためのデータフロー)
4.演算回路の構成(計算のロジック)
5.アドレスの概念と命令実行方式
6.CISCとRISC(その構成概念と相違点)
7.メモリインタフェイス,入出力方式
8.中間試験
9.記憶方式(その概念と支援ハードウエア)
10.キャッシュメモリ(代表的なキャッシュメモリの構成方式)
11.パイプライン制御(基本構造)
12.パイプライン制御の高性能化
13.並列処理(概論と詳細)
14.並列処理(通信網)
15.省電力化と今後の動向
16.定期試験

評価

講義への参加状況,小テストの実施またはレポートの提出を求めると共に期末試験を実施する.小テスト(20点),中間試験(40点),定期試験(40点)とし,合計60点以上を合格とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

指定URLから講義資料をダウンロード

参考資料

高橋義造「計算機方式」コロナ社(1985)

中澤喜三郎「計算機アーキテクチャと構成方式」朝倉書店(1995)

柴山 潔「コンピュータアーキテクチャの基礎」近代科学社(1993)

John P.Hayes「 Computer Architecture and Organization」2nd ed. McGraw-Hill (1988)

連絡先

佐野(情報化推進センター503, 088-656-7559, sano@ipc2.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜 13:30 - 15:00

備考

各種の雑誌や書籍に掲載される計算機アーキテクチャを調べることが望ましい.