情報通信理論
Basic Theory of Electronic Communication
教授・大家 隆弘
2単位
目的
情報化社会の中核技術の1つが通信技術であり,電気電子分野で広く活用される技術となっている.ここでは通信技術を正確に理解するための基礎となる理論を解説する.
概要
信号を時間領域および周波数領域で解析するための理論,および信号伝送·処理のための手法について講義する.また信号を用いて情報伝送する観点からの基礎理論を講義する.
キーワード
フーリエ変換,A/D変換,標本化定理,パワースペクトル,エントロピー
関連科目
要件
簡単な微分,積分,複素数および確率の基礎が理解できていることを前提とし,電気回路1·演習,電気回路2·演習,過渡現象の内容を復習しておくことが望ましい.
注意
配布するプリントには理解を助ける例題が多く掲載されているので,自分で解いて力をつけてほしい.4週間に1回程度,演習問題を宿題とする.
目標
1. | 信号の時間領域,周波数領域での解析ができる. |
2. | 信号および情報伝送の基礎理論を修得する. |
計画
1. | 複素フーリエ級数と信号解析 |
2. | フーリエ変換による信号解析 |
3. | フーリエ変換の性質と通信応用 |
4. | インパルスを用いた信号解析 |
5. | フーリエ変換の演習 |
6. | パルスの不確定性原理と通信 |
7. | 標本化定理と信号伝送·処理 |
8. | 中間試験(到達目標1.の評価) |
9. | 通信路の伝送特性 |
10. | 通信路の歪みとフィルター |
11. | パワースペクトル密度とその有用性 |
12. | 確率と情報 |
13. | エントロピーと情報伝送 |
14. | 情報源符号化 |
15. | 期末試験(到達目標2.の評価) |
16. | 試験の返却とまとめ |
評価
試験80%(中間試験40%,期末試験40%),平常点20%(レポート,出席状況等)として評価し,全体で60%以上で合格とする.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
自作プリント
島田·木内·大松著「わかる情報理論」日新出版
参考資料
田崎·美咲編「通信工学」朝倉書店
連絡先
大家(E棟3階北 C-1, 088-656-7479, alex@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火16:20∼17:20,木16:50∼17:50
備考
さほど予備知識は必要としないが,新しい考え方,概念が出てくるので講義には必ず出席してほしい.図を描きながら分かりやすく説明する.またプリントには例題,演習問題が多く載せてあるので,自分で解き,実力をつけてほしい.